ラグビーの魔法のヤカンがなくなったのに野球界は…

 先日Numberのラグビーコラムで‘魔法のヤカンはいつ消えた?’と
いうのがあった。

 確かに昭和のラグビー中継を見ていると倒れた選手の頭にヤカン
の水をかけると立ち上がってプレーを続行するので、いつの頃から
か‘魔法のヤカン’と呼ばれ始めたのだが最近は人数分のスクイズボ
トルが用意されているのでヤカンからの水分補給は必要なくなって
いるし脳震盪には10分間の一時退場で簡易検査を行うようになった
という事らしい。

 ヤカンの水は水分補給用で倒れた選手に水をかけて復活させるの
は気付け薬のようなもので、体幹のバランスが崩れている上に集中
力も下がっているのでパフォーマンスが下がってケガの温床になる。

 つまり安全面からも決して勧められるものではなく、なくなった
のは当然という事だろう。

 スポーツ医学や安全面の進化で精神論や根性論よりも科学的な事
例が重要視されている時代だが、仮に日本がニュージーランドのよ
うにラグビーが国技のような国なら
‘最近の選手はけしからん、俺
たちが現役の頃は倒れてもヤカンの水で復帰していたしケガでもし
ない限り途中交代もなく中3日どころか中1日でも試合をしていた’な
どと語る喝氏のようなOBが必ずいるだろう。

 こういった人達はラグビーのインプレータイムが20分から40分近
くなっている事を知らないから中7日が理想的とか、23人で戦うなど
の事を否定的に捉え昔の発想しかない無垢なファンを変な方向に誘
導しているのだ。

 多くの競技がレベルアップしたのは科学的な観点から練習方法や
理論がアップデートされて行ったのが大きいのだが、野球界だけは
重鎮と言われるOB達が‘昔はよかった’的なコメントで最新の理論に
ケチを付けて進化にブレーキをかけているケースが目に付く。

 日本で最も人気のあるスポーツである野球だからこそオールドフ
ァンの声も大きく、それが原因で進化をしないというのは不幸な事
である。

 

 

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