ラグビー協会のトップがプロになる日は来るのか？

完売で１万人の空席＝チケット販売で見込み違い―ラグビー・トップリーグ開幕戦

　昨日ラグビーのトップリーグが秩父宮で開幕したのだが、残念な
がらパナソニックとサントリーの開幕戦の内容よりも秩父宮の空席
問題の方が目立ってしまった。

　なにせ前売り券完売という報道に反して収容人数2万人の秩父宮に
半分近い1万席もの空席があったのだからたまらない。

　報道によると最大の原因は協会側がチケット販売の数を読み違えた
事だそうだが、W杯の活躍で盛り上がった中で迎える記念すべき開幕
戦に こういった体たらくでは先が思いやられる一方で殿様商売ばか
りしてきたツケが出ていると感じるものだ。

　そもそも協会トップは基本的にアマチュアリズムを堅持していた
時代の面々だから、チケットを必死になって売り捌こうとした事が
ある者は少ないと思われる。

　なにせ80年代までは早明戦や早慶戦などの試合ではチケット入手
自体が大変だったし、実際に80年代後半など当時のサッカー日本リ
ーグの関係者が観客動員のための相談に行くと‘ラグビーは何もし
なくてもお客が集まる’と幹部がイスにふんぞり返って答えていた
との事。

　こういった体質の面々が協会の幹部として存在するのだからスー
パーラグビー参入への腰も重くエディ・ジョーンズHCから批判され
ていたという話も さもありなん。

　19年W杯以降も世界相手に結果を残し続けなければラグビー人気が
回復したとはいえ一時的なもので終わるし、そのためには選手達が
事実上のプロのようになっているのだから統括する協会のトップも
プロの自覚が絶対に必要である。

　にも関わらず肝心なところで こういった失態をするようでは、
あまりにも情けない。

　こういった失態を いい薬にして以後は観客動員やメディアへの
露出で人気を維持して欲しいものだが、カビの生えたアマチュア
体質に漬かっていた面々がどこまでプロとして頭を切り替えられ
るかは大いに心もとない。