ウルトラ兄弟を全滅させウルトラの父すら倒したヒッポリト星人
が復活したエース相手に あっさりとやられてしまうのには当時から
唖然とした覚えがある。
最初の戦いでムチャクチャ強かったにも拘らずリターンマッチ
では全くいい所なくやられてしまったわけで、偶然ながら この
パターンを踏襲したキャラを考えていたらセブンに登場した
ガッツ星人を思い出した。
そうガッツ星人は泉が丘におけるセブンとの初戦ではエネルギー
を浪費させてエネルギー切れに追い込んで捕え人類に対して‘夜明
けと共に処刑する’と宣言したが、マグネリュームエネルギーの合
成に成功したウルトラ警備隊が処刑寸前にセブンのビームランプ
にマグネリュームエネルギーを撃ち込むとセブンは復活。
問題は初戦で あれほど不敵だったガッツ星人が慌てまくり、最後
はアイスラッガーにエネルギーを注入して打ち出すウルトラノック
戦法の前に全滅してしまった。
それについて個人的に以前‘泉が丘バトルフィールド説’を唱えて
いた。
つまり戦いに指定した泉が丘にガッツ星人は あらゆる仕掛けを
してセブンのエネルギーを浪費させたと考えていた。
ヒッポリト星人も自らは谷間に潜み都市部に自らの200mの幻影
を投影してTACの攻撃を空費させていたのだが、さすがにエースは
引っかからなかった。
しかし自らが潜んでいた谷間に兄弟をブロンズ像にするタール液
を注入するカプセルをはじめとした罠を仕掛けていたのに対し、
エースは本体を見破った時点で勝てるものと考えたのではないだろ
うか。
星人にしてみるとエースがピンチに陥ればウルトラ兄弟が救出に
やって来るというのも計算のうちだったのだろう。
頭脳的な戦いをするキャラはガッツ星人でもそうだが、実は1対1
では決して強くはない。
ナックル星人もシーゴラスとベムスターを使ってウルトラマンの
能力を研究し坂田兄妹を殺害して冷静さを失わせたブラックキング
と戦わせて弱らせてから登場して2対1の戦いに持ち込んだのを見
ても分かる。
あらゆる策を練って敵のエネルギーを浪費させて弱らせ戦いに臨
むというのは常套手段になっているのだから、反対にイーブンの状
態になると信じられないぐらい弱くなる。
ヒッポリト星人も1対1には強くないからこそ幻影などの計略を使っ
たのだろうし、それを破られた時点で勝負は付いていたのかもしれ
ない。