今から40年前の今頃OAされていたミラーマンの36話と37話は夏休み特別
編としてゴルゴザウルス&マヤザウルス&ペアモンスキングの2代目に彗星
怪獣・ハレージャックとアンドロザウルス親子まで登場する豪華版だった。
前後編EPとはいえ6体の怪獣が出現しミラーマンと3体が戦うというのはウル
トラを含めて歴代の円谷作品でも異例の事だ。
当時はヒーロー作品の全盛時。
等身大ヒーローの大家・東映ではキャプテンウルトラの22話&23話が再生
怪獣復活編を元祖に仮面の忍者・赤影や仮面ライダー、変身忍者嵐、超人
バロム1、人造人間キカイダーなど1クールの締めと2クール目の始めあたりに
1クール分で倒された敵キャラが復活する形で登場する豪華版が話題になって
いた。
一方 巨大ヒーローの円谷ではウルトラマンのレッドキング多々良島編がチャ
ンドラー・マグラ・ピグモン・スフラン、ツィフォン編がドラコ・ギガスと豪華だが
ウルトラマンと多数が絡む事はなく、最も多いのでエースのドラゴリー・メトロン
星人Jrにムルチだが これもムルチが すぐにドラゴリーから惨殺されて帰って
きたウルトラマン同様1対2の戦いに
なっていた。
だから怪獣が6体も登場するのはミラーマンならではの試みでもあるし、当時
の子供にとって かなりの豪華版だったのは確かだろう。
ただし再生or復活キャラの宿命としてオリジナルよりも かなり弱いのでミラー
マンを さんざん手こずらせたゴルゴザウルスやペアモンスキングもミラクル
キックの一撃で あっさりやられていたが、マヤザウルスは2体を倒して体力を
消耗したミラーマンに襲いかかって倒し特殊ロケットに封じ込めて太陽に向けて
撃ち出したのだ。
ストーリー的にもアマチュア無線をやっていた少年が偶然インベーダーの
計画をジャマする形になって拉致され、少年を助けるべく京太郎が向かった先に
怪獣軍団が登場するというものだが恒例になっているインベーダーの目的も
ハッキリせずに印象も弱く太陽に向けて発進したロケットを かつてミラーマンから
助けられたアンドロザウルス親子が救出するものの親の方はハレージャックとの
戦いで被ったダメージで死んでしまうという結末だから大したカタルシスもない。
巨大ヒーロー作品は等身大ヒーローよりもストーリーをしっかりしなければ陳腐
な作品に成り下がるので、例え前後編でも あまり多数の怪獣などがヒーローに
絡むというのは決していいものではないという事が証明されたミラーマン36話&
37話だった。