ミラーマン6話:鏡の中の墓場

 ミラーマン後期のメインライターとなる山浦弘靖が単独で担当した最初のEP。

 それまで声だけの出演だったミラーマンの父が実体化して初めて登場するし、
何と言ってもミラーマンの弱点が語られるのが最大のポイントだろう。

 今回登場する敵は2話に登場したキティファイヤーで‘また出てきたのか’と
思ったが2話では全身から発火して額から光線を発射していたのが、今回は口
から毒泡を発射するなど2話に登場したのとは違う個体というのを製作者は
アピールしたかったようだし口から出す泡というのが このEPのキーポイントに
なったのだ。

 医科大の死体安置室のホルマリン漬けの死体に謎の影が入り込むとサング
ラスの男として生き返り銃砲店に忍び込んでライフルを奪ったのだった。

 遺体の男はライフルの名手で京太郎の命を狙い心臓に命中したものの父の
形見のペンダントに当たって命拾いする。

 これで敵の標的が京太郎だというのが判明し御手洗博士は万一の事を考えて
家から出ないように説得するものの無視するのは目に見えていたので、藤本に
京太郎の警護を依頼したのだった。

 憤懣やるかたない京太郎は朝子と大川一郎のテニスのジャッジをしていた
ときにサングラス姿の怪しい男を見つけ、逃げ出したため追いかけて捕まえる
と亡くなったはずの一郎の父と判明。

 一郎の父は船長をしていた貨物船が嵐で沈没した際に乗組員全員を脱出
させた後に船と運命を共にしたという話だったのだが、実は作り話で妻と一郎を
捨てて家を出ただけだったというのだ。

 そこに京太郎を狙った暗殺者の弾丸が一郎の父の肩に当たり病院に担ぎ込ま
れるが一郎に父親の事を黙っているようにと藤本から言われた京太郎は反発
する。

 そこに暗殺者の銃弾が撃ち込まれたので自分の意思で戦うべく御手洗に告
げると京太郎の父は鏡の世界に長く留まっていると死んでしまうという弱点を
インベーダーに突かれて命を落とした事を告げる。

 車を運転する京太郎の後部座席に暗殺者のインベーダーが現れライフルの
銃口を後頭部に突きつけるが間一髪ルームミラーに飛び込んで変身した瞬間
に車は爆発、燃え盛る炎の中からキティファイヤーが登場。

 暗闇の中で戦いが始まり口から発射する泡に手こずるミラーマンだったがスラ
イサーVで倒す。

 復身するべく車のサイドミラーに飛び込んだミラーマンだったがキティファイヤー
が断末魔で出した泡がサイドミラーに取り付くとそのまま鏡の世界に閉じ込め
られてしまう。

 苦しむミラーマンだったが父が現れて‘形見のペンダントを使うように’という
指示を受けてペンダントに飛び込んで脱出に成功するのだった。

 これ以降ミラーマンはピンチに陥ると父がアドバイザーになるわけで、同じ
状況に追い込まれたら兄弟との共闘となるウルトラ兄弟とは一線を画す事に
なりウルトラとの差別化になったのだった。

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
スパーク! (柴田真紀)
2012-01-17 01:05:52
このエピソードで、一番好きなシーンは、
頭に銃口を突きつけられた京太郎が、両手を上げた姿勢のまま、
「スパーク!」
 の掛け声とともに、サイドミラーに飛び込んで変身するところでして。

 この数話後、
「ミラーアクションができないから変身できない」
 という、致命的なエピソードが出るとは露知らずww

まあ、ミラーマンという作品自体、二転三転しているので、こんなの序の口ですがね~。
 
 
 
あのシーンは (こーじ)
2012-01-17 23:33:48
>柴田真紀様
 あのシーンは私も好きですね。
 それとダークロン編でダークロンに変身するインベーダーの光る目に飛び込んで変身するやつ。

 2クール目から とんと見なくなりましたよね。

 まぁミラーマンなのに鏡の世界に長くいられないというのが一番の突っ込みどころですけど。
 
 
 
Unknown (怪人太郎冠者@1553)
2012-01-18 21:21:46
裏テーマは「夢想の父と現実の父」でしたね?
一郎は「父の本当の姿」を知った方がよかったのか悪かったのか、人ぞれぞれ考えが割れると思います。
 
 
 
それと藤本が (こーじ)
2012-01-18 23:13:29
>怪人太郎冠者@1553様
 そうなのですよね。

 それと藤本が‘父親の辛さが分かるのは20代も後半過ぎてから・・・’というセリフが見る毎に心に沁みます。

 いつの間にか自分が藤本どころか村上チーフをも年齢的に上回ってしまったのですから。

 結局 夢想の父と現実の父の印象が強いので、ミラーマンの弱点判明は印象が薄いのですよね。

 別に登場怪獣がキティファイヤーでなくてもよかったわけです。
 
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