BSジャパンで毎週月・火曜日夕方にOAされているスパイ大作戦
は現在第6シーズンの中盤を過ぎたあたりで、ようやく前シリーズ
までの5人から4人にメンバーが減ったIMFチームにも慣れてきた。
減ったのはローラン・ハンドやアメージング・パリスら変装名人
キャラで、とりあえず女性のリサ・ケイシーが変装名人というキャ
ラを引き継いでいるわけだが男には変装できないわけだから変装す
る場面は前シリーズまでよりは少なくなっている。
当初はジム・フェルプスもローランやパリスがやったキャラの
仕事をやっていたのだが、少しばかり違和感があったので餅は餅
屋という事だろう。
とはいえシーズン6に入って感じたのはスパイ大作戦はアクショ
ン重視ではなく、あくまでジムを中心としたIMFチームが智恵を
振り絞ってターゲットの悪人を騙したり同士討ちをさせたりして
自滅させるという王道に戻っていた事。
スパイ大作戦はピーター・グレイブス演じるジム・フェルプスが
リーダーになった第2シーズンから完全にパターンが確立したのだ
が、ローラン・ハンドからアメージング・パリスに変装名人キャラ
が交代したあたりから荒唐無稽な内容が目立ち始めシーズン5では
‘?’と思うストーリーが度々あった。
シリーズが長く続くとマンネリを避けるため手を加える事が度々
あるのは当然で出演者が交代するのは仕方ないが、あまりに成功し
たフォーマットをいじるとシリーズ自体をダメにしてしまう。
スパイ大作戦の醍醐味は指令を受けたIMFのメンバーが あらゆ
る策略を要してターゲットの悪人達を同士討ちさせたり自滅させ涼
しい顔をして立ち去るるというのだが、ややもすればシリーズが続
くとアクションや銃での撃ち合いなどのシーンが目に付き始める。
ちなみにトム・クルーズ主演のミッション・インポッシブルがス
パイ大作戦のオールドファンから今ひとつ評判が悪いのは、トム・
クルーズのアクションありきという展開になりスパイ大作戦の策略
を用いて敵を自滅させるという形から逸脱しているからだろう。
とりあえずスパイ大作戦は第6シーズンで原点回帰のようなムー
ドになっているので、それで面白さが復活したのではないかと思う
のだ。