‘昭和40年代以降の怪獣映画のセオリー’を破ったゴジラ‐1,0

 先日アカデミー賞の視覚効果賞を受賞したゴジラ‐1,0は、日本国
内だけでなく海外でもヒットしており考えてみると昭和40年代以降
の怪獣映画のセオリーを破った作品といえるだろう。

 というのも単独怪獣作品はゴジラから始まりラドンやバランにモ
スラまでヒットしていたが、64年の宇宙大怪獣ドゴラを最後に東宝
では単独怪獣作品は84ゴジラを除いて作られてなかった。

 またメーサー殺獣光線車やスーパーXシリーズのような架空の超
兵器が対ゴジラ対策兵器として84ゴジラ以降必ず登場するのが定番
だったが、16年のシン・ゴジラではゴジラのみの単独怪獣作品にも
拘らず血液凝固剤以外の超兵器は登場せず‐1.0に至っては旧日本軍
の兵器しか登場してない。

 ゴジラなどの怪獣映画の魅力は人類の英知で怪獣に立ち向かうと
いうのが基本だから超兵器はその延長線上にあるし、それ以外なら
怪獣同士のバトルが見どころだった。

 実際84ゴジラはヒットしたものの配給収入が当初の目標に届かな
かった事もあって‘次回はゴジラと新怪獣を戦わせる’と田中友幸プロ
デューサーは語り、5年後のゴジラを復活させると新怪獣ビオランテ
と戦わせ以降キングギドラやモスラなど昭和怪獣との平成版バトル
を繰り広げていた。

 95年のvsデストロイアで一旦vsシリーズは終了した後2000ミレニ
アムを制作した時にもタイトルには登場しなかったがオルガという
宇宙怪獣が登場するなど怪獣同士のバトルは定番だったし、ハリウ
ッド版ゴジラも14年版では電磁パルスを出すムートーという敵怪獣
が登場して対決している。

 ハリウッド版は以降キングギドラやキングコングと対戦するよう
になったのに対し、東宝版は16年にシン・ゴジラで怪獣同士のバト
ルがない久しぶりの単独怪獣作品が作られヒットし今度は-1.0も続
いている。

 こうなると私などラドンあたりも同じ路線で復活させて欲しいと
思ったりするのだが。

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