大相撲春場所が終わって

　大相撲春場所は、一昨日行われた千秋楽の横綱同士の相星
決戦で朝青龍が土俵際で白鵬に小手投げを決めて名古屋場所
以来の優勝を決めた。
　一応マスコミは‘2場所連続で横綱の相星決戦で、大いに盛り
上がった’などと、お気楽な報道に終始していた。
　本当に‘大いに盛り上がっていた’のだろうか？

 　確かに前半は2横綱が好調な立ち上がりを見せたのだが、
白鵬は4日目に土が付き12日目にも千代大海に敗れる。
　それに対し朝青龍は、12日目と13日目に連敗。
　特に13日目は、相性のいい琴光喜に敗れ白鵬に並ばれた。
　前半好調だっただけに後半息切れしたか？

 　ただ一応 両横綱は優勝争いに絡んだが、大関を含めた三役陣の
不振ぶりは目に余る。
　休場した琴欧州と豪風が負け越したものの、後は揃って 8勝7敗の
体たらく。
　問題なのは琴光喜が中日まで2度の3連敗を喫しながら、上位と対戦
する9日目以降は14日目の白鵬戦で敗れただけで 6勝1敗で乗り切って
いる。
　確かに最後まで諦めなかった琴光喜の健闘は称えたいが、千代大海
や魁皇といったカド番の常連達を相手に圧勝していたのを見ると、ある
意味‘かなり怪しい’と思う。

　特に千秋楽の千代大海戦は

‘こうなるのでは・・・’とお客さんと

予想した通りになったではないか！

　面白いのが琴光喜や安馬、琴奨菊といった連中は残り5日を琴奨菊は
3勝2敗、安馬は4勝1敗で切り抜けているという事。
　反対にカド番だった千代大海は12日目に白鵬を破って勝ち越し、カド
番脱出すると残り3日を3連敗しているし、魁皇も 11日目に時天空に
勝って勝ち越しを決めると残り4日を全敗してしまう。

　これでは優勝争いなど おぼつかないし、

今場所のような予定調和的な星勘定では

妙な詮索を受けても否定しづらいでは

ないか！

　　先日も記したが琴欧州以外の大関は、先が見えている。
　ならば若手三役連中が頑張ればいいのだが、稀勢の里や安馬らが
今の実力ならば とてもじゃないが3場所続けて2桁勝利は望めない。
　だからベテラン大関連中が、未だに ノホホンとしている。

　特に大関では琴欧州に、関脇・小結連中では

稀勢の里あたりの奮起に

期待したい。