元ジャイアンツ・河原純一戦力外通告に思う

　数日前に’元ジャイアンツの河原純一が戦力外通告’という
記事が載っていたのを見て考えさせられた。
　河原純一は、駒沢大から94年のドラフト1位で逆指名でジャイ
アンツに入団した。
　当時大学No１という評判で、社会人日本選手権優勝チームと
対戦する試合でも金属バットを使用した日本通運を完封したのを
見ても、いかに凄い投手だったか分かるだろう。
　当然のように12球団が獲得に乗り出したが、母校・駒沢大の
太田監督とのパイプを持っているホークスが断然有利と思われて
いたのだ。
　最終的にホークスとジャイアンツの一騎打ちになったが、土壇
場でホークスが降りる意外な形でジャイアンツ入りとなった。
　当時これには、豊○泰光らが「根本さんは狂ったか！」と批難
ゴウゴウ。

　94年はホークスが球団創設以来初めて優勝争いを演じた。
　吉田豊彦と若田部健一の左右エースが2桁勝利を挙げたのだ、
最終的に経験不足がたたって4位に終わったのだがオフにFAで工藤
公康の入団が決まっていた。
「これに河原が入れば4本柱ができる。特に河原がいれば今後10年
は右のエースに不自由しないのに」というのが豊○らの言い分だ。
　
　ジャイアンツ入りした河原は、1年目から肘を痛めた桑田に代わっ
てローテ入りし最下位のタイガース相手の5勝を含めた8勝を挙げた。
　ところが翌96年は０勝に終わる。
　その後も故障が治って復帰しては、故障の繰り返し。
　01年まで97年の25試合登板が最多。
　02年にクローザーに転向させ、28セーブを挙げて日本一に貢献し
たものの後半は打ち込まれ始める。
　03年以降はリリーフ失敗が目立ち、05年の途中にライオンズにト
レードされた。
　ライオンズの3年間でもパッとせず、遂に今年07年限りで戦力外と
なってしまったのだ。
　
　一方ホークスが、河原から撤退して獲得したのが城島健司だ。
　豊○をはじめとした評論家達が、こぞって「なんで城島なんか」
と酷評したのだが城島の成長が99年、03年の日本一。00年のリーグ
優勝に結びついたのだ。　
　あの時に河原に拘泥して獲得し、城島を取ってなかったら2度の
日本一の栄光はなかったのだ。
　それを考えると根本陸夫管理部長の眼力の凄さが分かる。