鶴岡の決勝犠飛生んだ確かな読み SB工藤監督「低めにビシビシくることない」
今年のプロ野球交流戦も残り2カードになったのだがパ・リーグ
で独走中のホークスが、先週はホームで6連勝し交流戦でも首位に
立っている。
6月10日に行われたホークス-ジャイアンツ戦でホークスが防御
率0点台のエース・菅野智之を攻略した試合を見て感心したのが好
投手の攻略法。
速球とスライダーに1シームを使い分けて防御率0点台を誇る
菅野は88イニングを投げて与四球が8と抜群の制球力を誇るので、
攻略するには前半から球数を投げさせて疲れさせての後半勝負か
早めに降板させるかというのがセオリーだった。
終わってみれば8回まで120球を投げ7安打5四球という内容
だったので球数を投げさせたというわけでもないが、意外に四球が
5と多いのが分かる。
ホークスベンチは前半は速球狙いで後半からスライダーを狙うと
いう作戦で臨んだようだが、狙い球を絞ってしっかり振って来ると
当然ながらプレッシャーになりコーナーを必要以上に狙い始めるわ
けで疲労度は増す。
狙い球を絞ってしっかり振っていきプレッシャーをかけるという
のは最近の高校野球では好投手を攻略するためのトレンドで、09年
夏の開幕戦で九州国際大付が常総学院相手に0-4から逆転勝ちした
試合や14年夏に日本文理が大分の好投手・佐野皓大を攻略したのも
このやり方だった。
以前は広島商が江川卓を攻略した時に実践した‘ファウルで粘り
4回まで100球を投げさせる’というのが好投手を攻略するセオリー
だったし、球数に拘るようになった現在では早目に降板させやすい
ので効果的だと思われているようだ。
しかし昨年のCSや日本シリーズでマリーンズやスワローズがバン
デンハーク相手にファウルで粘って球数を増やす作戦で臨んだにも
拘らず、むしろ100球を越えてから調子が上がって抑え込まれた
ように最初からファウルで粘るバッティングをされても嫌らしさは
あるものの脅威にはならないと思われる。
つまりファウルで粘って四球をもぎ取るという作戦よりも、狙い
球を絞ってしっかり振っていく方が投手にプレッシャーがかかり
堪えるという事になるのではないだろうか。