今から50年前の今日68年12月22日にOAされたのが、怪奇大
作戦15話・24年目の復讐。
今回の事件の犯人・木村二等兵が水棲人間として人を殺していく
という吸血鬼や燐光人間、冷凍人間に次ぐ変身人間シリーズではあ
るが過去の3作品に対し戦争が原因で水棲人間になったという形だ。
第2次大戦中に潜水艦と共に海に沈んだ木村は艦内で生き延びて
いるうちに水中でも呼吸ができる水棲人間になってしまったわけだ
が、彼の中では戦争が続いており沈んだ場所が横須賀だった事もあ
って駐留米軍の兵士を次々に襲撃していたというもの。
この事件の調査に行った牧は子供の頃に4つ年上の姉が自分の目
の前でグラマンの機銃掃射で命を落としているという過去が語られ
るわけで、殺害された米兵の恋人が亡き姉と同じ名前の千恵子だっ
た事から事件にのめり込んで行く事になる。
牧が千恵子を体を張って説得に成功して囮捜査を行なうのだが、
この時に犯人が軍人だった事を知るなど前半は牧と千恵子の話を中
心に語られ後半は牧と水棲人間になってしまった木村との対決にな
る。
木村が潜んでいた猿島で観光客ガイドをしている千恵子と遭遇し、
直後に木村の住む洞窟を見つけて正体を知るという構成はなかなか
の出来だろう。
木村に向かって牧が戦争が終わった事を告げるのだが当然ながら
信用しないわけで体中にダイナマイトを括り付け小型ボートで特攻
しようとするのだが、アメリカ艦に接近したタイミングで突如自爆
して物語が終わる。
24年もの間を生き延びているうちに戦う意識のみで残りは全て
忘れている木村の説得は難しいだろうし仮に逮捕しても、そういう
状態では軍人という事もあり遅かれ早かれ死を選ぶだろうから結末
的には木村らしい最期になるのかもしれない。