内山V12戦の相手にガックリ
昨年の大みそかに圧倒的な力の差を見せつけて11度目の防衛に
成功し今年は海外でのビッグマッチを期待されたWBA:Sフェザー
級スーパー王者・内山高志の12度目の防衛戦は、4月27日に大田区
総合体育館で暫定王者のジェスレル・コラレス相手に行われる事
が先日発表された。
本来なら12度目の防衛戦という事で具志堅用高の13度の防衛に
リーチがかかるのでワクワクと言いたいところだが、当初噂され
ていたニコラス・ウォータースや正規王者のハビエル・フォルト
ゥナとの海外での防衛戦と思っていたのが更に格落ちのコラレス
相手に国内での防衛戦なのだからガッカリ感は否めない。
確かに具志堅が活躍した頃はタイトルをできる限り長期間防衛
する事が唯一無二のステイタスだったが、最近では4団体に増える
などの事情から防衛回数よりも‘いかに強い相手と戦うか’とい
う価値観が移っている時代なので内山ほどの才能を持っていれば
前記したウォータースやユリオルキス・ガンボアらの強豪に勝て
るのではと期待されるわけである。
もっとも国内でしか試合をしてない内山が いきなりウォータ
ースらと戦うというのは現実的ではないし、むしろフォルトゥナ
と海外で戦い鮮やかな倒し方をして名を売ってという方が現実
的だと思っていた。
更に先日Sフェザーに上げたウォータースの試合ぶりが意外に
パッとしなかったので今なら内山が勝てる可能性は高いものの、
大局的に見ればウォータースがもう少しSフェザーにアジャスト
してからの方がとも考えたものだ。
ところがフォルトゥナ戦が流れたのはファイトマネーの高騰
という理由を聞きジム側がフォルトゥナ戦を日本開催に拘って
いたのか…と思ったし、具志堅越えの方を優先したという事な
のかもしれない。
こうなると最大の問題は内山のモチベーションで先日WBCバン
タム級王者の山中慎介が格下と見られたリボリオ・ソリス相手
に3Rに2度のダウンを喫するなど‘あわや’の場面を作られた
のもモチベーションの枯渇という理由が大きいだろう。
幸いにして内山は拳のケガなどの影響で年間の試合数は少な
いしダメージの蓄積もないため地力を維持できるとは思うが、
ジムサイドが確実に具志堅越えを狙ったはずがモチベーション
の枯渇が原因で不覚を取るという最悪の事態だけは避けて欲し
いものだ。