伊藤雅雪、杞憂を振り払う快勝で初防衛に成功

伊藤雅雪 圧巻!7回TKO勝ちでV1 “最強挑戦者”同級1位チュプラコフを撃破

 国内今年最後のボクシング世界戦が今夜、大田区総合体育館で行
われ王者の伊藤雅雪と拳四朗が防衛に成功し井上尚弥の弟・拓真が
WBCバンタム級暫定王者になるなど日本選手の3連勝で終えた。

 基本的にフジTVの年末世界戦は12月30日に井上尚弥の世界戦を
メインに行っていたのだが、今年は井上がWBSSに出場するために
7月にアメリカでWBO:Sフェザー級タイトルを奪取した伊藤雅雪の
初防衛戦がメインで行われたのだった。

 4度防衛中の拳四朗の防衛戦は相手が7位のサウル・フアレスとい
う事からか生中継がなく、井上拓真の暫定王座決定戦がセミファイ
ナルで生中継となった興行だ。

 最近はKO防衛が続いた拳四朗と井上拓真が揃って大差の判定勝ち
して迎えたメインの伊藤の防衛戦は、20戦全勝のエフゲニー・チュ
プラコフ相手。

 身長&リーチで上回る伊藤は前半は挑戦者の接近戦に付き合う形で
密着した打ち合いを展開していたが、3Rにバッティングで伊藤が目
上をカットした事で4Rからは距離を取って的確なパンチをヒットし
ていく。

 徐々にペースを掌握した伊藤は挑戦者の出入りを狙ってジャブ
から右ストレートを度々ヒットし始め、6Rあたりからロープに詰
める場面が増えていき7Rにロープに詰めて一気に連打を浴びせる
と挑戦者側からタオルが投入され間を置いてレフェリーがストップ。

 37年ぶりにアメリカで勝ってタイトルを持ち帰った伊藤だが実は
37年前は、Jミドル級王者の三原正が凱旋試合と初防衛戦のプレッ
シャーからガチガチになり6RKO負けで初防衛に失敗していた。

 当時の試合を中継したのが今回同様フジTVでムーアのプロモー
ターが伊藤がタイトルを奪った試合のプロモートをしたボブ・ア
ラムというのも嫌な予感がしていたし、Sフェザー級でも38年前に
上原康恒がデトロイトで逆転KO勝ちし凱旋した試合も動き回る挑
戦者のレオネル・エルナンデスを最後まで捉えられず初防衛には
成功したものの今のようなラウンドマストなら負けていた内容。

 だから挑戦者が甘経験豊富で20戦全勝という事から軽いながら
も多彩なパンチを浴びて一発狙いを外されてズルズル判定負けと
いう目もあると思っていたが、見ていた限りでは心配は杞憂に終
わり快勝だった。

 これで次の防衛戦は再びアメリカに乗り込んで行う方がいいの
ではないかと実感するのだった。

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