体内戦闘が作りづらい理由は

 ウルトラセブン31話・悪魔の住む花に登場した宇宙細菌ダリー
は少女の肺に巣食って血を吸い吸血鬼化してしまうだけでなく、
巣食った少女自体をも死に至らせ倒す術がないので最終的にセブ
ンがミクロ化して少女の体に入り込み倒すという内容だった。

 このEPは映画ミクロの決死圏をヒントに作られたようでミクロ
の決死圏は消化器系から体内に潜入するのに対し、セブンは呼吸
器系から潜入するという違いがある。

 ちなみに体内に潜入してのEPといえば映画ではインナー・スペ
ースが作られたわけだが、特撮ヒーロー系では このテの話はダリ
ー編が最初で最後になっておりCGが発達した現在でも作られてな
いのが現状だ。

 確かに体内に潜入して宇宙細菌と戦う展開はセブンでも見られる
ようにダリーはともかく下手に攻撃して外れると人体にダメージを
与えてしまうため武器の使用が制限されるし、ダリーの武器も派手
なものは展開上 使いづらいため戦いのシーンが地味になるのは避
けられない。

 更に防衛チームのメカなどを使うシーンはまずないし隊員達の
行動も限られるため、巣食われた少女が吸血鬼化するという事に
したのだろう。

 というわけでリメイクしづらいのだろうが似たような展開では
帰ってきたウルトラマンで惑星を飲み込むバキューモンという超
巨大宇宙怪獣が登場し、ウルトラマンが体内に侵入しブレスレッ
トニードルで刺し続けた事から飲み込んだ北斗七星などの惑星を
吐き出して消滅する展開だった。

 もっともバキューモンは怪獣というよりもブラックホール生命
体という方が相応しいのだが、人間の体内に潜入して戦うよりも
巨大怪獣の体内に入った方が物語も作りやすいのだろう。

 アニメではキン肉マンの悪魔騎士編でウォーズマンの体内に五
重のリングを組み立て、それぞれの階で正義超人と悪魔騎士が戦
う展開になるのだが五重のリングの背後にはウォーズマンの背骨
があるため下手によけるとウォーズマンの体にダメージを与える
という設定も秀悦だった。

 これはウォーズマンがロボット超人という設定だからこそでき
た展開だろうから、さすがに生身のヒーローものでは難しいので
はないか。

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