ここに来てメインを張り始めた脚本家・田口成光

 ウルトラマンエースも終盤になってきた。
 エースは第1クールでメインライターの市川森一が降板し、第2クールの途中で
帰ってきたウルトラマンのメインライターだった上原正三も降板という形になる。

 そして3クール目以降でメインを張り始めたのが田口成光だった。

 田口成光は帰ってきたウルトラマンの8話・ゴーストロン偏でデビューして6話を
担当すると、エースからは市川森一・上原正三に次ぐ3人目のライターとして
3話のバキシム偏から参入しバキシム・ブロッケンなどの印象深いEPを担当。

 最終的に3クール目まで13話を担当。
 最終クールこそ1話分しか担当してないが、これはタロウでメインを張るために
移動した形だろう。

 2クール目以降で印象的なのはヒッポリト偏だけでなくブラックピジョン偏や
梅津ダン偏を馴染ませるEPだったレッドジャック偏にバキシム偏の姉妹版とも
いえるコオクス偏、そしてファイヤー星人偏あたり。

 どちらかといえば変化球系の石堂淑朗作品に対し、正統派の作品を作っていた
感じである。

 エースでウルトラの父をタロウでウルトラの母を レオではウルトラマンキングを
登場させてウルトラの世界の広がりを作ったのが氏の最大の功績ではないかと
思う。

 残念ながら氏の作品には賛否両論あるがウルトラが毎年制作されスケジュール
が圧していく中では せっかくのアイデアも陳腐な感じになったりしていたが、
メビウスで同じプロットをベースにした作品の完成度が高かったのを見ても素晴
らしいアイデアを出していた脚本家だろう。

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