ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
70年代前半の空気を まとった黄金銃を持つ男
今週BS‐TBSでOAされた007シリーズは黄金銃を持つ男で、黄金
銃を持つ一匹狼の殺し屋・スカラマンガをドラキュラ役者のクリ
ストファー・リーが演じているのが当時話題になっていた。
個人的には最初に007を意識したのがコレで当時は木曜スペシャ
ルなどで特集があったので、本編を映画館で見る事はできなかっ
たものの魅力が十分伝わって来たのを覚えており特に興味津々だっ
たのは黄金銃の作り方。
機関部がライターで銃身が万年筆、グリップがシガレットケース
で引き金がカフスボタンという形で分解されており黄金の銃弾はス
カラマンガのベルトのバックルに収納されているのも当時は大いに
感心したものだ。
黄金銃を持つ男は74年12月公開になっているので74年に撮影され
た形になっているのだが、他の作品を見ても感じなかった70年代前
半の空気が見事に物語に反映されているのだから凄い。
そもそも原作の舞台はジャマイカだったのが香港やマカオにタイ
のアジア3か国に変更されているし、前年カンフー映画の金字塔・燃
えよドラゴンが公開され大ヒットしていた事から燃えよドラゴンを
意識したシーンが多々見られる。
まずスカラマンガの雇い主であるハイ・ファット邸の門扉がハン
の島の宴会場と似ているし、怪しげな相撲取りが2人出て来るのも
ハンの島の宴会シーンを思い出す。
またハイ・ファットの道場でボンドが戦う相手が礼の時に目を逸
らしてないのもリーの教えだし、案内人のヒップ中尉の姪っ子2人は
空手の使い手で強いのはアンジェラマオ演じるリーの妹を髣髴させる。
そしてラストのスカラマンガとの対決でスカラマンガのアジト内
にあるミラーハウスを見ると、リーとハンが鏡の部屋で戦うシーン
へのオマージュという感じになったいた。
ちなみに原作にない設定の1つとしてスカラマンガが太陽光エネル
ギー変換装置を所持しており最先端の太陽光エネルギーシステムで
従来の発電システムを駆逐し大儲けしようとするわけだが、73年か
らオイルショックが起きており原油に頼らないエネルギーシステム
の開発が急務とされていた当時の事情を知っているだけにタイムリ
ーな設定だと思った。
それにしても黄金銃を持つ男が原作の最終作というのはウィキで
初めて知ったネタなのだから、そういう意味でも原作をより面白く
脚色していると実感する。
« 40年前、田川... | 否定から入る... » |
コメント |
コメントはありません。 |
コメントを投稿する |
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません |