防衛メカはリアルかロマンか?

 今から約10年ほど前にメディアファクトリーから出版された
‘空想科学大戦’というマンガ本があった。
 いわゆるヒーローものをリアリズムに徹して書いた代物だが
ウルトラマンがマッハ5で飛ぶと首が吹っ飛び、ゴジラが出現
するとグシャグシャになるなど原作者の‘空想科学読本’を
マンガで分りやすく解説した一品だ。
 このシリーズは5まで出て完結しているが、特に笑ったのが
防衛チームの戦闘機の発進パターン。
 
①最初はウルトラホーク3号のように滝の裏にカタパルトを作り
発進しようとするが滝の水で落とされ発進できず墜落。

②続いてサンダーバード1号のようにプールの底から打ち出そう
とするとプールの水がこぼれて、その影響で横倒しになり発進
できない。

③更にサンダーバード2号やウルトラホーク1号のように発射台を
上に向けて打ち出すと、その上がった部分から墜ちてしまい当然
発進不能。

④ようやく発進しても上空でホーク1号のようにドッキングする
と連結部分が溶けてしまい墜落。

という具合だ。
 
 そういえば平成ウルトラ防衛チームでは1と2のパターンはない。
 かつてはウルトラマンAでTACのTACスペースが、富士五湖の水中
から発進していたような事も今ではなくなった。

 まぁ‘ダイナ’でスーパーGUTSのGUTSイーグルの3機分離合体が
あるぐらいだろうか。
 
 ただ以前‘対怪獣兵器について’でも書いたが、やはりリアリズム
からかけ離れるとはいえ少しぐらいのウソはロマンとしてあった
方がいいと思うのだ。
 子供の頃に図解で見た大伴昌司の怪獣やメカの中身の想像図は
今考えるとマユツバものだが、子供の科学への憧れとロマンを匂わ
せてくれたものだ。
 何でもリアルに徹してしまうと、それこそ怪獣やヒーロー自体も
否定されてしまう。それでは本末転倒になる。
 ‘大人向けにリアリズムに徹した’という設定を突き詰めるのは
イソップ童話の‘ロバと親子’のラストで、周りからいろいろ言わ
れた親子がロバを抱えて歩いて笑いものになるのと変らない。

 こういうオチだけはカンベン願いたい。 
 
 
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
「○○腕」 (柴田真紀)
2007-06-13 23:42:57
 どんな建物も破壊する
 「○○胃」
 どんな食べ物も溶かす

 確か、レッドキングの心臓はバネ型になっていて、それだから「タフ」である、みたいなやつでしたよね。

 さしずめ、私の「柴田脳」
 仕事途中に、どんな話題を振られても対応する。
 特に、「野球脳」は外付けHDDで処理されるので、バックアップも完璧。

 「柴田目」
 イケメンの男性しか見えない。
 弱点
 ときどき、イケメンではない男も、イケメンに見えることがあり、混乱する。
 
 
 
なるほど (こーじ)
2007-06-14 23:17:06
>柴田真紀様
 ははは、なるほど面白い使い方ですね。
 大伴氏のある意味強引な解説も今では×になるのでしょうかね。
 そういう意味で大伴氏が生きていたら何と言うでしょうか?
 
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