バビル2世は超能力を映像化した作品だが今となっては とんでもない設定が
結構ある。
テレパシーや予知能力に物を動かすテレキネシスなどは小規模とはいえユリ・
ゲラーのスプーン曲げなどでも実際に見受けられたが、火に包まれて体当たりを
する発火能力や触れた相手に高圧電流を流して倒す衝撃波などは どう見ても
ムリだろう。
火炎放射は人体発火などが元ネタだろうし、衝撃波も人体電気の発展形だ
とは思う。
またアニメで額から光線のようなものを出して敵を倒すシーンなどはテレキ
ネシスを映像化したものだと考えるのだが、何事も超能力を使う時には それ
なりの精神集中が必要なわけでウルトラヒーローが光線を発射するようなノリで
使用するのは違和感が拭えない。
BSマンガ夜話でも語られていたのだがバビル2世の驚異的な跳躍力は凄いが
今にして見れば忍者の攻防戦っぽいし、実際に作者の横山光輝は伊賀の影丸
などの忍者モノを描いていたので どうしても忍者的なノリになったのではない
かと思ってしまう。
そういえば時代劇ヒーロー史上最も現実を無視したと云われているのが仮面の
忍者赤影だが赤影の原作者はバビル2世の横山光輝で、映像化したのは共に
東映というのも何かの偶然だろうか。
ちなみに赤影の場合は原作では最低限ではあるものの戦国時代の設定を
尊重していたのだがTV版になると空を飛んだり爆弾を使ったり果ては仮面の
額の部分にある石から光線を発射するし、敵もロボットの魔神像が出てきたり
空飛ぶ円盤型の乗り物で攻撃したりと戦国時代の設定を豪快に無視したシーン
が多かった。
こういうのも東映テイストのなせる業だろうか。