柔道の金メダルを階級の半分取れなくなった

 今から30年前の昨日92年8月2日が柔道最終日で女子48㌔級の
田村亮子は銀メダル男子60㌔級の越野忠則が銅メダルを獲得し
て終了したのだが、女子が正式種目になったにも拘わらず金メ
ダルは男子78㌔級の吉田秀彦&71㌔級の古賀稔彦の2個で銀は
小川直也や田村亮子に72㌔級の田辺陽子と52㌔級の溝口紀子の
4個で銅は86㌔級の岡田弘隆や越野忠則に72㌔超級の坂上洋子
と57㌔級の立野千代里の4個だった。

 ご存じのように柔道は日本発祥の競技という事で日本が金を
取って当たり前といった感覚があり‘目標は全階級制覇’などと
雑誌プレビューでは言われていた一方、6階級となったミュン
ヘン&モントリオールでは金3個で8階級となったロスで4個と
半分が現実的な目標になっていた。

 ところが無差別級がなくなり、現行の7階級になったソウル
では斎藤仁の金1個で銀はなく銅が3というありさま。

 まぁこれはソウルの反日応援にやられたという感覚もあり、
特に最初の60㌔級では準決勝で細川伸二が怪しげな判定で負
けリズムが崩れた連鎖反応を起こした感も拭えなかった。

 それがバルセロナでは前年同じ会場で行われた世界選手権
で小川直也・岡田弘隆・古賀稔彦・越野忠則と4個の金を取っ
ているのだから本番でも…と思われていたのが先述の通り。

 続くアトランタでは男女合わせて3個でシドニーでは4個と
いずれも女子1+男子複数という形から、アテネは女子の頑張
りもあり初めての複数金メダルで8個(男3&女5)しかし北京
は4個(男2&女2)に減りロンドンは女子の1個のみと大惨敗。

 それがリオで3個(男2&女1)に戻すと昨年の東京では実に
9個(男5&女4)と84ロス以来の半数越えとなったのを見ると、
柔道人口世界一を誇るフランスやサンボなどを流用した旧ソ連
勢を中心にしたパワー柔道の前に柔道界が一丸にならなければ
金メダルを1個も取れないという事が分かる。

 そしてその傾向が顕著になったのが30年前のバルセロナ五輪
だったという事だろう。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (Bill McCreary)
2022-08-03 22:52:46
>昨年の東京では実に
9個(男5&女4)と84ロス以来の半数越えとなったのを見ると、
柔道人口世界一を誇るフランスやサンボなどを流用した旧ソ連
勢を中心にしたパワー柔道の前に柔道界が一丸にならなければ
金メダルを1個も取れないという事が分かる。

ただ東京も団体戦は、フランスにやられましたからね。次のパリはかなり厳しいことになるのではないか。

それで最近私が気になるのが、日本の柔道の有力選手に、元大物の子どもが多いということですね。斉藤仁の息子の斉藤立しかり。けっきょく日本の柔道人口が減り、才能のある人間で柔道をする人が限られてきたということでしょう。前近代的なパワハラ体質ほかが、柔道の首をどんどん絞めているのではないか。
 
 
 
2世選手も良し悪しで (こーじ)
2022-08-04 09:45:35
>Bill McCreary様

 2世選手が注目されるのはマスゴミが取り上げやすいというのもありますが、たしかにパワハラ体質と背中合わせですからね。

 ちなみに団体戦と最重量級を落としたのは、64東京で3つの階級を制しながら無差別級を落としたのと思い出します。

 ただ個人的に前述の2つの金メダルを仮に取っていたら現行のルールが変わる(技ありを取るまで終わらない)可能性があったと思ってますので、これはこれでよかったし何事も勝ち過ぎは良くないとは考えます。
 
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