ウルトラマンネクサスのEP34のラストでウルトラマンがメガフラシを とりあえず
撃退した後に松永管理官の娘・葉月はMPによって父の所に送り届けられる。
そして自分の誕生日に両親との思い出が詰まった この公園でデートして欲し
いと娘から頼まれた管理官は‘私は決して忘れない’と応えるのだが、直後に
沙耶に葉月の記憶処理を依頼するのだった。
この終わり方を見た時に思い出したのがEXエピソードで平木詩織隊員が
かつての恋人・高槻を事件解決後に瑞生から記憶を消去してもらう事を依頼
するシーン。
愛する者の記憶を消すというのは辛いものがあるし抵抗があるはずなのを圧
して任務を優先してMPに依頼するリアルな世界ならではのハードさが見え隠れ
するシーンで、こういうシーンはネクサスならではだろう。
思えば葉月にとって父親は常に忙しく出ずっぱりで何らかの秘密を抱えている
から自然と家族の会話も限られてしまうわけで、葉月にしてみると母が自分の
服を取りに新宿に行ってザ・ワンとウルトラマンの戦いに巻き込まれて亡くなった
時にも悲しむ姿すら見せなかったという姿に不信感が極まっていたのは想像に
難くない。
ただし今回の事件の最中に沙耶から保護された時に‘お父様は世界を守る
ために戦っている’と言われて父の仕事のハードさを仄めかされた事でおぼろげ
ながら父が何をしているかという事を理解したのだろう。
だからこそ事件収束後に父と対面し‘せめて自分の誕生日ぐらいは亡き母を
含めた思い出の地で・・・・’という想いを父に伝えたのではないかと思う。
ここで管理官は‘決して忘れない’と言いつつ記憶処理を要請するのだが、沙羅
がナイトレーダーに語った‘ウルトラマンとビーストに関する記憶しか消せない’と
いう事が このEPの中で説明されていたので恐らく平和な世の中に戻ったら葉月の
誕生日の公園デートは できたのではないだろうか。