一角超獣・バキシムの思い出

　明後日OAされるウルトラマンメビウスにバキシムが登場する
らしい。劇場版の公開記念にヤプール偏があるらしいが第1回目に
登場するのが一角超獣・バキシムだ。
　ウルトラマンＡは異次元人・ヤプールがウルトラ初の共通の敵と
して登場するのだが「通常の3次元に異次元からどうやって超獣が
現れるか」というのが当時の売りだった。ところが1話のベロクロンは
突然出現していたし2話のカメレキングは卵から生まれた。
そしてバキシムが初めて空が割れて現れるという斬新な出現をしたのだ、
しかも寒村に現れTACファルコンを破壊し空間移動してTAC基地を襲う
神出鬼没の超獣だ。正義の組織の基地が襲われるのは過去3作品では
最終回というのがお約束だったが第3話ですでに攻撃を受けるとは
TACも大変だと思った。
　東宝特撮の個性派役者の田武謙三演じる寒村に残った老人夫婦の孫に
なりすまし用が済んだら「子供の心が純真だと思うのは人間だけだ、
あなたたちの役目は終った」と言って老夫婦を殺害するシーンは衝撃だった。
　この描写は帰ってきたウルトラマンで怪獣プルーマを操りウルトラマン抹殺を
画策するゼラン星人が口のきけない子供に化けて子供は純粋で他人を騙したり
悪い事はしないと思っている」と郷にテレパシーで語りかけ挑発するセリフと
似ている。ゼラン星人が登場する「悪魔と天使の間に」は市川森一作品で
バキシム登場の回は脚本家は違うがウルトラマンＡの前半は市川森一がメインを
務めているので市川ワールドのセリフが出てくるケースが多い。
　なお最近飲酒運転に対する批判が賑しているがこの話では変身する北斗星司が
田武謙三演じる老人にどぶろくを強要され一気飲み、TACアローの燃料が何故か
切れていて不時着したところを警官に捕まり飲酒運転で拘留されるシーンがある。
今なら懲戒免職か？