敵が強くないと怪獣の超兵器は使いづらい

 6月に見に行ったゴジラ・キングオブモンスターズでゴジラは、
キングギドラとの戦いを中心に口から発射する熱線の使用回数が
前作よりも多かった。

 思えばギャレス・エドワーズが監督した14年版ではムートー2
体と戦っていたにも拘らず最後でしか使用してなかったのだが、今
回は南極で戦ったキングギドラ戦の初っ端から使っていたのが印象
的だった。

 日本では怪獣作品の常識として基本的に1体しか登場しない作品
では人類が相手で人類にとっては怪獣の巨体自体が脅威だから火炎
放射などの武器はないのに対し、怪獣が複数登場したり巨大ヒーロ
ーと戦ったりする場合は火炎放射や光線などの武器が必要になると
いうセオリーがある。

 まぁ丸腰の相手に武器を使うというのは決していいものではない
ので、こういったセオリーは必要ではあだろう。

 実際ウルトラQに登場する怪獣で光線を発射したのはパゴスぐら
いだし、映画でもアンギラスやバランにマンダなどは火炎放射や光
線を発射する怪獣ではなかった。

 ハリウッド版でも98ローランド・エメリッヒ版ゴジラは熱線を
発射しなかったし14ゴジラはムートー戦のラストでしか使わず、
コング・髑髏島の巨神のキングコングをはじめとした怪獣達もゴジ
ラのような武器も持ち合わせてない。

 ところが今回はキングギドラが東宝版同様に三つ首の口から光線
を発射するという設定だった事もあり、ゴジラも最初の戦いから熱
線を発射するなど使用場面が目立っていた。

 こうしてみるとゴジラの熱線は切り札のようなものでムートーの
ような怪獣相手では使わなくても互角以上に戦えるのに対しキング
ギドラのような強敵には頻繁に使う必要があるという事で、日本の
怪獣モノのセオリーがハリウッドでもしっかり受け継がれていると
思われる。

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