平成ガメラの特徴は当初ガメラが、人類の味方という概念がない
ため自衛隊から攻撃を受けるというシーンがあった。
たしかに視聴者の我々にしてみれば最初からガメラは人類の味方
という法則を知っているのでガメラを攻撃するなど とんでもないと
思うのだが、劇中の人間には そこまでの認識はないので単なる巨大
生物として警戒しギャオスなどと戦う度に街を破壊してしまうため
攻撃目標とされてしまうわけだ。
この思想は本来ならウルトラでも然りで結果的に人類を守る巨人
といえども意思疎通がない事もあり、再び現れて破壊行為をやりか
ねないので警戒したり攻撃したりするのはリアルな考えでは当然だ
ろう。
リアルなムードのウルトラマンネクサスではナイトレーダーの西条
凪副隊長が子供の頃に人間型のビーストから両親を惨殺されたトラウ
マを持ち、当初はビーストの出現現場に出没するデュナミストの姫矢
准を人間体ビーストと疑い敵愾心をむき出しにしていたのだ。
また吉良沢優イラストレーターもバグバズン編ではパワーバラン
スを考慮してウルトラマンにも攻撃を仕掛けていた。
ただTLTの中でウルトラマンから助けられたことがあった孤門は
攻撃に反対していたが、凪副隊長をはじめとした他の隊員達は躊躇
なく攻撃していたように見える。
ナイトレーダーの隊員にとってTLT上層部の命令は絶対で、ウル
トラマン助けられた事もないので攻撃していたと思われる。
もっともウルトラマンではザラブ星人がウルトラマンに化けて街を
破壊していた時に‘例えウルトラマンといえども地球上で暴力を振る
う者とは断固戦わなければならない'とムラマツ・キャップは攻撃を
指示するシーンがあった。
たまたまウルトラマンはザラブ星人が変身した姿で途中から本物
のウルトラマンが登場して倒し人類の信頼を得たのだが、最初から
人類の味方として認知されるのはリアルな作品ほど難しいという事
だろう。