俳優のシリーズ横断出演といえば

　ウルトラQの17話・1/8計画では桜井浩子演じる江戸川由利子が夢オチながら
人類を小さくして人口密度を解消しようとする1/8計画に間違って入り込んで
しまい1/8の大きさになってしまう。

　ところがウルトラマンでは桜井浩子演じるフジアキコ隊員がメフィラス星人から
囚われて巨大化してしまうのだから真逆のキャラである。

　1/8計画とメフィラス星人編の禁じられた言葉は共に金城哲夫の作品なので
桜井浩子がウルトラQとウルトラマンの両作品に出演している事から考えついた
アイディアなのだろうし、以前イラストで巨大フジ隊員を他の科特隊員達が見上
げるのを更に上から万城目淳と戸川一平が覗いているというのもある。

　昔の作品は2シリーズあると前シリーズのメンバーが1人継続して出演するという
事が度々ありウルトラQとウルトラマンでは桜井浩子、ウルトラマンとセブンでは
毒蝮三太夫がセブンと帰ってきたウルトラマンでは藤田進と佐原健二といった
具合だ。

　桜井浩子が演じたキャラは両方とも基本的に快活なタイプだったし、毒蝮三太夫
のアラシ＆フルハシ隊員も力持ちキャラだった。

　ところが藤田進と佐原健二の両名が演じた長官と参謀はセブンでは わりあい
物分りのいいタイプだったのに対し、帰ってきたウルトラマンでは融通の利かない
タイプでMATにプレッシャーを与えてばかりという真逆のキャラになってしまって
いた。

　これは桜井浩子と毒蝮三太夫が演じた作品が金城哲夫の脚本だったのに対し
藤田進と佐原健二が演じた作品はセブンが金城だったが帰ってきたウルトラマン
は上原正三になったための変化だろう。

　とはいえ当時の視聴者だった我々にとって桜井浩子と毒蝮三太夫の時には
変わらなかったのに、藤田進と佐原健二の時には変わってしまったので多少
面食らったものである。