正体不明の敵に ついて

 先日アップしたウルトラセブンEP33・侵略する死者たち には異形の
敵は登場せず、シャドウマンと呼ばれる霊魂のような者達が暗躍する
だけだった。
 首謀者である敵は巨大な宇宙ステーションの中にいて、姿すら見せ
ない謎の敵だった。
 そういえば1つ前の‘散歩する惑星’の1㌔四方の小惑星を地球に
送り込んだ敵の正体も分からない。また恐竜戦車を送り込んだキル
星人も、一応は人間の姿をしていたものの実体は不明ではないか!
 面白い事に、これらのEPを書いたのは いずれも上原正三なのだ。
 上原正三はウルトラQでは2作品を担当しているが、デビュー作品は
宇宙エイ・ボスタングが登場する‘宇宙指令M774’。
 ボスタングを送り込んだのは、戦争好きとされるキール星人だが劇
中で姿を表さない。
 つまり正体不明の宇宙人第1号である。

 ウルトラセブンでは2作品目の‘地底GO GO GO’ではモロボシ・ダン
誕生編ではあるが、地球での姿のモデルになった薩摩次郎が閉じ込め
られる原因となる落盤事故を引き起こした地底都市を作った者達も正体
不明だ。

 そういえば宇宙細菌ダリーの入った花弁が、偶然落ちて来ていたが
通常なら唐突に落ちてくるのは無理。
 やはり何者かが地球に落下させたのかも知れない。 

 正体が分からない敵ほど怖いものは ない。
 その脅威に気付いていたのか?氏の作品は、このような正体不明の
敵が度々登場するのだ。

 これも氏の作風なのかもしれない。      

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 名ライター・... 今日は祭りだが »
 
コメント
 
 
 
正体不明は怖いですよネ (get_better4uまたは自由人大佐)
2008-05-24 22:22:18
 私は「散歩する惑星」や「地底GO!GO!GO!」の、あの時限爆弾付きの小惑星を誘導していた宇宙人や、地底都市を築いていた者の正体が不明のままのエンディングに、子どもの頃は納得がいきませんでした。明快な解決がなく、「え? これで終わり?」と感じたものです。
 それに比べると、シャドウマンを操っていた宇宙人やキル星人は、姿は見せなかったけれど存在は確認できました。こちらの方がまだスッキリできました。

 「姿を見せない」というのは、想像でものすごい姿をつくることもできるので、姿を見せられるより怖いですよネ。私は声だけの「ショッカー首領」がものすごく怖かったです。

 これらの「敵が正体不明」のエピソードが上原正三さんの手になるものばかりだったとは気付きませんでした。おもしろい着眼点を教えていただき、ありがとうございます。
 
 
 
確かに (こーじ)
2008-05-24 23:14:24
>自由人大佐様
 確かにウルトラセブンやウルトラQなどで謎のまま
EPが終わるのは、スッキリしなかったですね。
 最近のウルトラは、そういうEPは少なくなりましたけど。
 私も‘正体不明の敵’というのが全て上原作品だというのは、最近になって知りました。
 そういえば上原正三は仮面ライダーも書いてましたよね。
 
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