北海道には いわゆるがなかったため、
わたくし自身 そうしたものに関する知識やイメージが殆どないのですが、
そのような土地には 何世代にも渡って積もり重なった怨念などにより
障りをなす存在が宿ってしまう事があるようです。
そのような場所に偶然入って 障りをなす強力な存在に憑かれた場合、
酒や真言だけでは完全に祓えないようです。
以下 ネットに投稿されていた体験談のコピペです。
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私は関西のそこそこ栄えた街に生まれ育ちました。
現在は結婚して、その街からは少し離れた場所に住んでいます。
今からちょうど10年前の話になるんですが、
私は高校2年の夏休みを利用して親戚の家に1週間ほど泊まりに行きました。
その親戚の家は、まず玄関正面に二階に行く階段があり、玄関の右手に居間、
階段の横の廊下を抜けて扉を開けるとリビングキッチン、リビングキッチンを抜けて和室がある。
という造りでした。
家に入り、階段を見上げた時なんとも言えない不気味な感じがしたのをはっきり覚えています。
親戚達もその借り住まいに住んでまだ1ヶ月も経っていなかったんで、
不気味な感じがしたことは言わないでおこうと、その時は思いました。
夕食を食べ、親戚の子供(私と同じ年で凄く仲良し)やその兄弟と団欒している時に
変な事に気付きました。怒鳴り声がするんです。
『ちょっと、変な声聞こえる!』私がびっくりして、問うと
子供達は『毎日この時間になると、隣の住人が喚き散らすんよ。
怖いから無視してるけど、本当迷惑。』っと訝しげな顔で口々に文句を言っていました。
話を聞くと毎晩8時くらいになると、隣人男性が大声で意味不明な言葉を叫び出し、それが朝まで続くそうなんです。
当時の私は好奇心旺盛で、怖い反面、変な人が隣に住んでいるということを知って少しワクワクしました。
隣人の家とはかなり隣接しているらしく、
二階の部屋からその男性の部屋が見えるという事を聞き、直ぐに二階に上がりました。
二階の窓から身を乗り出すと、確かに灯りのついた部屋が見えました。
薄い白色のカーテンしか掛かっていなかったので、目を凝らせば部屋の中も少し見えます。
私は思いっきり窓に近づいて中を覗き込みました。
男性がいました。彼は部屋の真ん中に座り手を上げ下ろしするような動作を繰り返していました。
目の前にはおそらく雑誌が置かれ、それに向かって怒鳴っていました。
『誰がここに来てえぇって言うた?あー??犬がどれほどのもんやねん!!!
誰がここに来いって言うた!?お前はこっちじゃないやろが!!!!』
意味不明な怒鳴り声もはっきり聞こえました。
『俺は関係ないって言うとるやろが!!!!!ええ加減寝かせてくれや!!!
知らん言うとるやろが!!』
1人で部屋にいる癖に、誰かに対して怒鳴っている姿がとても気味悪く、ゾッとしました。
精神に異常があるのかな?これは触れない方がいいなーと思いました。
その後、子供達とトランプや花火、恋話などをして、布団に入った時間は夜の2時半くらい。
まだ怒鳴り声は続いていて煩くて眠れないので、雨戸を閉めて布団に入りました。
布団に入ってしばらくしても、やはり怒鳴り声が気になって眠れません。
隣で寝ていた従姉妹(特定防止で親戚と書きましたが、ややこしいので従姉妹と書きます)に
話しかけてみたところ、すやすや寝息を立てて寝ていました。
こんな状況でよく眠れるなぁーと感心していたら、急に背中をポンポンっと叩かれました。
その時、私はうつ伏せで寝ていて、ちょうどくびれの辺りを人間の手で叩かれるような感覚です。
え?と思い従姉妹を見るとやはり寝ています。
おかしいなぁーと思っていると、先ほど叩かれた場所がじんわりと温かくなって
次第に少しジンジンと熱を帯びてきました。
とても怖くなって、従姉妹を叩き起こし、何かに叩かれてその部分が熱い!
と言う事を話しましたが『寝ぼけてるんやろ』と一喝され、
その日は従姉妹に寄り添う形で何とか眠りにつきました。
明け方、目が覚めトイレに行くため1階に降りました。
時計を見たら6時。二度寝しないとなぁーなどと考えながら用を足し、お茶を飲むためにキッチンに向かいました。
キッチンから続く和室の大きな窓から何か見えます。
何だろうなぁと窓に近づき、ギョッとしました。
老婆が何かを転がしているんです。
分かりにくくて申し訳ないんですが、この老婆は叫ぶ男性とは関係ない
親戚の裏に住む人なんです。
和室の窓から、老婆の家の庭が見えるんです。
何を転がしているのか、よく見ると箪笥(たんす)でした。
普通の木の箪笥。結構でかい箪笥です。それを思いっきりぶん投げて転がしてるんです。
『あほんだら!このくそ!!!思い知ったか!』などの
掛け声と共に箪笥をぶん投げる老婆。
怖い、と言うよりは本当に気味が悪かったです。
二階に戻り布団に潜り込んで二度寝しました。
昼前に目を覚まし、遅い朝食をとりながら叔母に今朝の話をしました。
叔母は少し驚いて『やっぱり』と言いました。
何がやっぱりなん?と聞く私に『近所の人と話したらあかんで。
この辺りの人達は地の人でちょっとおかしい人多いねん』と怖い顔をして言いました。
その後、従姉妹達と近くの河原に遊びに出かけました。
その河原でもおかしなことがおこりました。
昔はよく河原でゴミ?を燃やしてる人がいたと思います。
その河原にもドラム缶で何かを燃やしているおじさんがいました。
おじさんは私達を見ると『君らどこの子や?』と尋ねてきました。
私達は『家が完成するまで○○(住んでる家の場所)に越してきてます』と答えました。
するとおじさんは怒った顔になり『悪いこと言わんから、ちゃう家見つけて出て行き。あそこら呪われとるからなあ。
怖がらそ思て言うてないで。あそこらは代々おかしな土地やねん。』と吐き捨てるように言いました。
家に帰ってさっき聞いた話を叔母に話そうと思いリビングに行くと、
叔母は誰かと電話中でした。電話が終わり、叔母に河原での出来事を話すと
『さっき電話してたんは、この家を貸してくれた人に掛けてたねん。
叔母さんの友人なんやけどね。その人達は前にここに住んでたんやけど、住み出して1年くらい、
娘さんが思春期過ぎた辺りから急に何かにとり憑かれたみたいに、
暴れ出すようになって、今は精神病院に入院してるんや。
元気で明るい子やったのに、ここに住んでからおかしくなったって嘆いてたんやぁ。
その後長い間空き家にしてたんやけど、
しばらくの間なら大丈夫やろうと思って、貸して貰ってるんやぁ』
と話してくれました。
この話だけなら、何がなんだかよく分からないんですが
叔母も詳しく話してくれませんでした。
ただその時に聞いた話では、夏休み前に小学生の従姉妹の家庭訪問があり
その時訪問した担任に『こんなこと言ったら本当に気を悪くされると思うんですが、言わせてもらいます。
私、少し霊感があるんですが、この家は凄く禍々しいです。
玄関に入った時から色んな物を感じます。ここまで酷いのは初めてです。』
と言われたそうです。学校の先生がそんなこと言うか!?と思ったんですが、
叔母曰くかなり本気で怯えながら言われたけど、どうせ半年ほどで出て行くから
気にしないようにしていた、とのことです。
泊まっている1週間のうちに、毎晩隣人の怒鳴り声を聞き、
2.3日に1度くらいの頻度で箪笥を転がす老婆を見ていたからか
私は酷い頭痛の症状が出ていました。
早く自分の家に帰りたい!そう思い母に連絡して
迎えに来てもらいました。
母と父が乗った車の後頭部に乗り込み、泊まってた時の
従姉妹達との楽しかった思い出話をしていると、母が急に振り返りました。
その時、母が車を運転していて父が助手席
私が父の後部座席に座っていたんです。
『あれ?あんたそっちに座ってたん?気のせいかな?
後ろに気配感じてたんやけど』
物凄い嫌な気配がしました。
この時はまだ母達には従姉妹の家でおきた、奇妙な出来事の話は一切していなかったからです。
自宅に帰り、ひと息つき夜ベッドに入った後また異変が起こります。
ピキピキ、ミシミシと部屋が鳴るのです。
そして産まれて初めての金縛り。唯一動かせる目で部屋を見渡すと
天井の隅に黒いモヤ?のようなものが蠢いてました。
恐怖でどうにかなりそうでしたが、金
縛りのメカニズムはテレビで見て知っていたので疲れているんだろう。。と目を瞑っているうちに眠りにつきました。
夏休みも終わり、学校が始まります。
始業式のとき耳鳴りと頭の中が締め付けられるような感覚で立っていられなくなりました。
夏休みの間運動不足だったから体力なくなってしまったのかな…と考えながら
座り込む私が見たものは、人の形をした黒いモヤでした。
その黒いモヤは体育館の上の人が通れる細い道?のところにぼんやりと佇んで
こちらを見下ろしているような形でした。
この時から、何かおかしい。ヤバイな。と感じ始めていたんです。
始業式が終わり、ホームルームも終わりその日は下校します。
下駄箱で靴を履いていると違うクラスの女の子に話しかけられました。
その子は仮にミカちゃんとします、あまり重要ではないんですが印象に残っているので書かせて貰います。
ミカちゃんは凄く綺麗な女の子(本当に稀にみる美人な子)なんですが、
クラスも違うのでほとんど話したこともなかったんです。
ただ、ミカちゃんはいわゆる『見える人』らしくいつも半紙を小さくおった中に塩を入れた物を持ち歩いていました。
そんな奴いるか?と思いますよね。ただ、高校1年の時にその噂を聞き面白半分で話かけたことがあったんですが
ミカちゃんは『うん。これいつも持ち歩いてる。変なの見えたら塩振って浄めるねん。』と平然と答えてくれました。
『私ちゃん、夏休みどうだった?満喫した?』
いきなり話かけられて、相手が美人なミカちゃんと言うのもあり少し緊張したのを覚えています。
『いや、とくに満喫してないかなー。海にもキャンプにも行かんかったし、青春無駄に過ごした感じ。
宿題も終わらんかったから今日帰ってから友達に借りたやつ書き写す。笑』
普通に答えました。
『肝試しとかした?』
いや、してないよ。と答えました。
『変なとこ行かんかった?』
真顔で聞かれました。質問の意味もよく分からなかったので少し腹が立ちました。
『いや、肝試しもしてないし、
お墓参りには行ったけどそれ以外はミカちゃんが言う変なとこには行ってないよ。なんで?』
少し口調がキツかったからか、ミカちゃんは苦笑いをしながら
『なんか分からんけど、私ちゃん見たら吐き気したから。
私小さい時から良くない物が近くに居たら吐き気がするんや。
気悪くさせたらごめん。でも気休めやと思ってこれ貰って。』
そう言って例の半紙に包まれた塩を渡されました。
えー?まじか?と苦笑しました。
その後いつも一緒に登下校している友人に『なんか、ミカちゃんに塩貰った。笑』
と話すと『美少女の塩?それ、男子に高く売れるんちゃうん?』と言われ笑い合い
ミカちゃんに言われたことについては、あまり深く気にしませんでした。
当時私は自転車通学だったんですが、その日の帰り友人と別れ田んぼのあぜ道を走っていると
急にガクンと荷台が重くなりました。
今までそんな現象がおこったことがなかったので不思議に思い振り返りましたが、
荷台に何かいるはずもなく気のせいかな?
と走りだしましたが、またガクンと何かが飛び乗ってくるような振動が伝わります。
怖くなり、ミカちゃんから貰った塩を少し舐めました。
家に帰り自分の部屋でくつろいでいると、また耳鳴りがしました。
その時の耳鳴りは尋常じゃなく『キィーーン』と『グワングワングワン』という二種類の不協和音が
頭の中で鳴り響く感じでした。吐き気をもよおして、トイレに駆け込み嘔吐しました。
とりあえず誰かに話そう。そう思って母親に夏休み親戚の家でおこったことから
今日学校でおこったこと、下校時のこと、全て一気にまくしたてる様に話しました。
何かがおかしい!!耳鳴りも酷いし、肩こりも頭痛も吐き気も酷い!と助けを求めたんです。
後に母によると、その時の私の様子が普通じゃなく目も血走っていたから
これはおかしいなと感じたそうです。
翌日、登校しました。午前中だけの学力テストです。
試験中にまた耳鳴りと吐き気。教室を抜け保健室で横にならせてもらいました。
テストは後日1人で受ければいいから、と早退が認められ親に迎えに来てもらいました。
『お母さん、私おかしくなりよるかも。イライラが治まらんし。無性に暴力振るいたくなる。』
何故か涙が止まりませんでした。その時の私は自分が自分じゃなくなるというか、
分かってはいるのに、感情が抑えられない衝動が溢れてきていたんです。
すみません。本当に意味が分かりずらいと思いますが
当時の私の精神のことを詳しく書くことで考察していただけるんではないかと思い
余計なことも書いています。
母は『お母さんもそういうの詳しく分からんし、
気休めになるか分からんけどお祓い行ってみる?』と言いました。
お祓い…笑?その状況になってもまだオカルトなことだとは思わなかった私は
『いや、むしろ精神科に連れて行ってほしい。頭おかしくなったっぽい』
と答えました。
その日はぐっすり眠れました。
翌日、学校休むか?と心配する母に
『2日もテスト受けんかったらヤバいやろ。受験生やで?』と強がり登校しました。
登校中いつもの道を走っていると、耳鳴りではなく頭の中でボワンボワンと音がして、
目の前が白くなりました。
お風呂から急に上がると貧血で目がチカチカして景色が白くなりますが、
それの酷い版のような感じです。
ドンっと車道側に倒れた私の横を車がスレスレで走って行きました。
あぶねーー!と自分を戒めました。
それでもテストを受けないとだし、宿題の提出期限だったので学校に向かいました。
無事テストも受け終わり帰り支度をしていると、担任に呼ばれました。
母が迎えに来ているから校門まで行くように言われました。
校門に行くと母が心配そうな顔をして待っていました。
『嫌がるかもしれんけど、お祓い行くで。』
そう言われ車に乗り込みました。道中に話を聞いたところ
祖母の知り合いでそう言った類に詳しい人がいるらしく頼み込んで見てもらえることになったそうです。
お祓いや霊感を生業にしている人は詐欺っぽいから信用できない。
と駄々を捏ねる私に対し『その人はほぼ無償で見てくれる。本物らしいで。』と答えました。
『それよりあんたどうしたん?その爪?!』母に言われて気付いたんですが、
私の両手の爪がかなり酷い深爪になっていました。
爪を噛む癖などなかったのに、無意識に爪を噛んでいたんです。
歯で削りとったようにギザギザな爪がとても気持ち悪く、私は混乱してまた泣きました。
1時間半ほど車を走らせ着いた場所は田舎の山の麓にあるお寺?と民家の間のような造りの古い建物でした。
実は記憶力がよく、当時のことを鮮明に思い出せる私なんですが、この場所でおこったことに関しては
記憶が曖昧な部分があるので、おかしいな?と思うことがあるとは思いますがご了承ください。
まず建物に入ったら何かが祀ってある部屋に通されました。
そこで世話係?のようなおばさんに『詳しいことはわかりませんが、とりあえず裏庭に行ってください。
そこに仏像が3つ有ります。まず真ん中にお参りして、
右、左の順にお参りしてきてください。終わったらこれを口に含んでから吐いてください。』
私は言われた通りにお参りし、液体を口に含みました。
液体は水ではなく日本酒でした。
その後、おばぁさんのいる部屋に通されました。
そのおばぁさんは私を見るなり『こりゃまたえげつないの連れてきたね』と笑いました。
私もつられて笑いました。
『頭混乱するでしょ?どこまで見えてる?これね、幽霊とかじゃなくて簡単に言ったら呪いの一種なんよ。』
『私、呪われるようなことしてません!!』強がってそう答えるのが精一杯でした。
『理不尽と思うわな。呪われるようなことしてなくても、その場所で過ごして
思想とか波長とかがピッタリ合ってしまったり、弱かったりしたら取り込まれてしまうこともあるんよ。
怖がらせる為に言うんじゃなくて、しっかり知って欲しいからはっきり言うわね。』
おばぁさんは淡々と話しました。
『いくつか質問させてもらうね。
おかしいって思い始めた頃に変な場所に行かなかった?
もし思い当たることがあるならその住所を教えて。心霊スポットとかじゃなくても、
何か変だなぁと思った場所とか』
私は親戚の家の話をしました。そしてその地名と大まかな住所を告げました。
おばぁさんは地図を持ってきて、調べ始めました。
『あーこりゃ良くないなぁ。』と呟きました。
そして私の目を見て『えった、って言葉知ってる?』と尋ねました。
はい、分かります。授業で習いました。それが関係あるんですか?
『その人たちについてどう思う?』
質問の意味が良く分かりませんでしたが、私の産まれた街は被差別の土地がいくつかありました。
私はその出身ではないですし、詳しい場所も分かりません。
ただ、その被差別の場所は少なくないと言うのは知っていました。
その人達とは関わりないですし、出来ればこれからも関わりたくはないなぁと正直思ってます。
そう答えました。
おばぁさんは私のことをジッと見てます。
『この場所ね、その土地なんよ。牛皮とかね、動物を殺傷する仕事を主にしていた所。
この横の川は色んな物を洗い流すのに使われてた川。』
『そういう仕事してたらね、昔は差別の対象になって、同じ人間なのにツラい扱いされたりね、
だから恨みたくなくても沢山怨みが集まるの。本当にもっと昔は動物使って呪いかけたり、強いものなら
それこそ寺に籠って何ヶ月、何年と経たないと祓えなかったり』
このような話をされました。
その後、おばぁさんに話された内容も当時の無知な私には理解出来ない部分もありましたが
思い出せる範囲で箇条書きで書いていきます。
・えった、の土地は悪い言い方をすると穢れが溜まっている
・穢れというのは怨みや妬みや悔しさや、その土地代々住んで居た人の怨念みたいなもの
・それだけなら大丈夫だが、呪いの儀式?のようなものもあった
・その人達が悪いわけじゃないが憑いてるものは善くない
などあやふやか感じです最後は有難いお言葉のような説教にも似た教えを説かれました。
そして『おんかかか~そわか?』とお経の様なものを唱えられ、私も一緒に唱えました。
覚えているのは、おんかかか~と唱えてしばらくしたら、
鳥肌がブワーと出て、首の後ろ辺りや正座している足の膝の裏から油汗が
滲み出てきたことです。
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地蔵菩薩の真言
おん かかか びさんまえいそわか
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一通りお経を唱えたところでまた日本酒を口に含んで吐き出すように言われました。
その日はもう帰るように言われ、また日を改めて来てくださいのことでした。
ぐったりしながら帰路につきました。
しばらくは何もない日々が続きました。
ただ相変わらず自転車に乗っている時に、ガクンと荷台が重くなることはあり
その日は必ずと言っていいほど金縛りにかかりました。
またあの黒いモヤモヤが見えると怖いので目を開かないように、金縛りが解けるのを待っていると
ザワザワザワザワと部屋の中で大勢の人が会話をしているのが聞こえました。
雑踏のような、授業が始まる前の教室のような騒がしい声です。
でも何を言っているのかは分かりません。ぎゅっと目を閉じてやり過ごそうとしたとき、
耳元で男性の声で『酒、うまかった。』とはっきりと言われました。
酒美味かった。という言葉が嘲笑うような感じで言っているようにも聞こえ、
あー、もう全然祓えてないやん。私も発狂してしまうのかなぁ。
なんてぼんやりと考えているうちに眠ってしまっていました。
次の日、助かる為に出来るだけのことをしようと思い、
学校をずる休みして思いつく限りの神頼み、先祖様頼みをしました。
最寄りの神社の氏神様へお参りへ行き、助けてくださいと手を合わせ
ご先祖様のお墓へ行き、助けてください。見守ってください。と手を合わせ。
祖父母の家へ行き仏壇にも手を合わして泣きました。
祖父が家にいたので、祖父にも助けを求めました。
私は本当に憔悴しきっていたのです。
祖父は退職前は役所勤めをしていて、被差別の人達に関わる仕事をしていました。
その時色々あったらしく、に住む人々を物凄く毛嫌いしている人でした。
母曰く昔はある地名や名字を聞くだけで『そいつはあかん。関わるな』と突っぱねたといいます。
『じぃちゃん、私、呪い殺されるかもしれん。』
泣きながら話す私に対し
祖父は『そんなもん、気力の問題や。弱気になったら余計につけあがるぞ。
呪いなんかない。勘違いやっ!』と一括し、私の背中を叩きました。
何故か少し楽になりました。
被差別の人に関わり、その土地にも何度も行き、
挙句に差別するじぃちゃんがこんなに元気なら、私もなんとかなるかもしれない…と。
何故か気が楽になったんです。
その後は2度お祓い?のばぁさんの所へ行き、だいぶ薄くなったと言われました。
だけど完全に祓えてはいないと。対策なども教えられてはいません。
ただ、高野山にこもればもしかすると完全に断ち切れるかも、とは言われました。
胡散臭く思いそれは実行していません。
私は成人して今現在平凡に暮らしています。
それでもやはり、耳鳴りがして吐いたり、無意識に爪をかじったり。
意識がぼーっとすることもあります。考えすぎて神経質になっているだけなのかもしれませんが…
もう黒いモヤは見えません。
まとまりが悪く、分かりづらい話になってしまいましたが、
土地につく呪いというのはあるのでしょうか?