東京多摩借地借家人組合

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台風で借地上の建物が全壊したが、借地権は消滅するのか

2006年08月07日 | 借地借家の法律知識
(Q)先日の台風で家が全壊してしまいました。台風で壊れなければあと20年はもった建物でした。地主は家がないのだから借地権は消滅したというが、私としては新築して住みたいと思っています。借地権は消滅したでしょうか。
(A)借地権は消滅しません。借地権は建物の所有を目的として借地する権利ですから、一見すると借地上に建物がなくなったのだから借地権は当然に消滅するといえそうです。
 しかし、建物がそのときに壊れなければあと数年、あるいはあなたの家のように20年も使用できる建物ですと、たまたま台風で壊れたからといって借地権が消滅し、再度その借地を利用できないとするのは不合理であるといえます。
 なお、旧法では、借地権の当初の法定存続期間中や更新後の法定存続期間中に、建物が朽廃(自然に腐って無くなること)すると借地権は消滅するとしていました。しかし、新法によれば、朽廃によって建物が無くなっても、借地権は消滅しないとしました。借地権の残存期間を超える建物の新築については、残存期間が20年より長い時は残存期間、それ以下は20年間存続します(第7条1項)。しかし、2年以内に新築しないと、借地権は消滅します。

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