同じくWill9月号の島田洋一氏の「憲法改正―最悪のシナリオ」にも異論があります。
最優先事項は策源地攻撃能力の整備という主張ですが、筆者はそうは思いません。確かに策源地攻撃能力は重要ですが、概ね北朝鮮用ですし(中国やロシア相手にはちょっとやそっとじゃ済まない)、北朝鮮を十分叩くのも敵も相当防御していますから(穴堀まくり)、相当お金がかかります。ここがアメリカなら軍備にお金をかけての経済活性化も有り得ますが、日本では防衛産業が育っていないので、お金をかけても十分には国内で回りません。筆者は策源地攻撃能力の整備に賛成ですし、いずれやりたいと思いますが、そこまで優先順位は高くないと思っています。なるべく米国には迷惑をかけたくありませんが、日本ほど応分の負担をしている同盟国はない訳で(欧州なんかは防衛費も高いが自国の防衛産業もまだシッカリしている)、もうちょっと待って欲しいというのが正直なところです。(8月2日この辺の議論は撤回します)
憲法9条改正には特別な効果があります。ここが護憲派の本丸なので、ある程度不可逆的に改正してしまえば(自衛隊のように国民の支持が得られれば)、これまで手がつけられなかった国の基本法に対する議論を促すことができ、憲法解釈で対応するという弥縫策とオサラバできるという効果です。これまで保守派は解釈で対応してきましたが、直感的な字面解釈論による反対に苦しめられてきました(一方で憲法を変えさせないというマッチポンプ攻撃!)。正論が通る社会というのは大きなメリットだと筆者は思います。そう考えると、正面から9条を改正しないという考えは、今ひとつのように思えてきます。普通に考えて議論の余地のない改正こそが後々の信頼を生むのではないでしょうか?信頼こそ財産ですからね。議論があってこれまで導入に失敗してきた策源地攻撃能力にチャレンジするのは、法治国家に対する国民の信頼を得てからでいいでしょう。北朝鮮のICBM開発は確かに問題で筆者も言ってきましたし忘れた訳ではありませんが、中国やロシアのミサイルは既にアメリカに届いていますし(ただし北朝鮮は中国やロシアより行儀が悪い)、多分まだ大丈夫なんだと見ています。この辺は安全保障に関する正確な知識(機密でしょう)のある政治家の皆さんに考えていただき、政治対立の枠組みを越えて主導してもらわないとなりません。筆者が言えるのはここまでです。
憲法9条改正には特別な効果があります。ここが護憲派の本丸なので、ある程度不可逆的に改正してしまえば(自衛隊のように国民の支持が得られれば)、これまで手がつけられなかった国の基本法に対する議論を促すことができ、憲法解釈で対応するという弥縫策とオサラバできるという効果です。これまで保守派は解釈で対応してきましたが、直感的な字面解釈論による反対に苦しめられてきました(一方で憲法を変えさせないというマッチポンプ攻撃!)。正論が通る社会というのは大きなメリットだと筆者は思います。そう考えると、正面から9条を改正しないという考えは、今ひとつのように思えてきます。普通に考えて議論の余地のない改正こそが後々の信頼を生むのではないでしょうか?信頼こそ財産ですからね。議論があってこれまで導入に失敗してきた策源地攻撃能力にチャレンジするのは、法治国家に対する国民の信頼を得てからでいいでしょう。北朝鮮のICBM開発は確かに問題で筆者も言ってきましたし忘れた訳ではありませんが、中国やロシアのミサイルは既にアメリカに届いていますし(ただし北朝鮮は中国やロシアより行儀が悪い)、多分まだ大丈夫なんだと見ています。この辺は安全保障に関する正確な知識(機密でしょう)のある政治家の皆さんに考えていただき、政治対立の枠組みを越えて主導してもらわないとなりません。筆者が言えるのはここまでです。