ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

8年間頑張っている自分にご褒美

2018-09-26 07:46:18 | エッセー
 暮らしている相手に絶えずイライラさせられたら、あなたは耐えられますか?
私は夫が生きている限り、永久にこの精神状態を強いられるのだ。
 と言っても淋しがりの私は、夫がいない生活なんて考えられないが・・・ 
彼は穏やか人だけれど、もしも私がそのネガティブな感情を毎日ぶつけたとしたら
恐らく凶暴になることだろう。そう短気な私ではないけれど、時にはどうしようも
ない感情に襲われることもある。そうかと言って、唯々諾々として言いなりになって
いるわけではなく、無論大きな声を上げることもあるが、それは必ず1回だけにして
いる。
※モネの花園、パリ郊外ジベルニーのランチを思い出しながら・・・

 すると彼は黙ったり、おどけたりするが、素直で人柄が良い証拠だと思う以外
私が何故怒っているかを、よく理解しているからだ。
 でもそれは一度に限りにしているのは、もしもその状態を続けたら大変なことになる
のは目に見えているからだ。これから高齢者が増えるにつれ、ますます認知症が多くなる
と思うが、その扱い方は決して楽ではない。時にはどうしようもない気分になる。
 そんな時は、「夫は心理カウンセラーとして、私の実験台で、プロとしていつまでこの
穏やかな状態をキープできかは、私の力でその勝負どころだ」と、自分に言い聞かせ
割り切ることにしている。

 日常生活もほとんど不自由なくでき、治療を受けながらも健康を保ち、毎日晩酌を
楽しめるのも、人一倍神経の細やかな妻の私の貢献度だ(これ自慢?)と思っている。
 穏やかに進行していくが、ホンネでは「これが私にとって一生続くのだ」と思う
と、時にはうんざりすることもある。でも、子供に迷惑をかけないためにも、自分の
気持ちをコントロールしながら、毎日夫を最高の機嫌状態をキープするよう努力
している。生まれつき気分転換が上手なのも幸いしているが、今夜も久しぶりで
認知症をよく理解している心理系の友人と、銀座でお酒を飲みながら、言いたい放題が
とても楽しみだ。



 



コメント
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