ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

秋の夕べのコンサート

2018-10-16 10:06:17 | エッセー
「フルバンドの黄金時代」と、我が家にはがきがきて、すぐに申し込んだので
S席中央の前から3列目の席がとれた。初めて行った「目黒パーシモンホール」は
東横線都立大学駅から徒歩7分で、直線道路ですぐに分かった。
 会場は想像以上に広く、おそらく60歳以上と思える人達で埋め尽くされていた。
おそらく私達前後の年齢で、ジャズ全盛を経験した世代ばかりだろうと思った。

 ステージは演奏するバンドマンの一人一人、歌手、ジャズバイオリニスト
の表情がハッキリ見える、迫力があってとても素敵だった。
 東京キューバンボーイズは、先代が亡くなり一度休んだが、やはり音楽畑に
いた息子さんがし再編成し、その演奏スタイルは昔のままで60年の歴史がある。
 ニューハードは何と、一度も休まずに70年の歴史があり、二つのフルバンドだけで
公演するのは初めてだそうだ。思い出せば私達は恋人時代には「マンボ全盛時代」で
よくダンスホールへ通って踊った、青春時代のとても懐かしい思い出だ。
 老夫婦でおよそ3時間、そのリズムに体を預けるのは、最高に楽しかった。
私達は知り合ったばかりのとき、お互いに音楽の趣味がぴったり一致で驚いたが
認知症になって8年、それでも音楽に対する感性は全く衰えていない。
1月は恒例のサントリーホールのニューイヤーコンサート、先行販売でS席のセンター
前から3列目の最高の席、これからもずっと、夫と一緒にコンサートに行きたい。
「あなた、長生きしてね」と、心の中で後ろ姿にそっと語りかけた秋の夜だった。
コメント
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