ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

魔女だからこそ「夫を8年間認知症優等生」のテクニック

2018-10-11 12:38:50 | エッセー
 廊下の電気が一つ消えていたので、夫に変えてもらおうとしたが、椅子に上って
電球を外したが、何とも足元がおぼつかない。元気ではあるが、やはり86歳と言う
年齢は争えない。梅丘育ちの夫は生粋の土地っ子で、近くの商店街のお店は無論全部
覚えているので、一か所だけなら買い物はできる。
 そのため外した電球を持たせて「00電気さんで、同じものを二つ買って、エア
コンのリモコンの電池交換してもらってね」と頼んだ。
 すると夫は買い物から帰ってきたが、そんな時私は必ず褒めたり、労った
りする。

 「踏み台出す?」と聞いたら彼は「大丈夫、この椅子で良いよ」と言って、椅子に
上り電球を二個変えてくれた。つけてみたら明るくなり、とても嬉しかった。
 「私そんなことできないもん、やっぱりあなたがいないとダメの、有難う」と
言うと、彼はちょっと嬉しそうだ。食事の準備の時でも、力がない私は、固い野菜類は
切れないこともある、そんな時は必ず手伝ってくれるし、高いところのものも取って
くれる。ちょっとしたことで、キャーキャー悲鳴を上げる私が面白いらしく「賑やかだね」
と、いつも笑っている。臆病、淋しがり、不器用、力がない私は、いつも夫に手伝って
もらうが、たとえ認知症でも、普通に会話できるし、やはりとても頼りになる存在だ。
 
 8年間たったの一度も怒らしたことがないのは、自分の天性が随分左右されて
いるが、無論心理カウンセラーの知識も活用し、「こうすれば機嫌がよくなる」
「癒される」「怒らせない方法」など、駆使するのは毎日のことだ。
毎日のように「ああ、幸せ」という夫が、何時もこんなに上機嫌でいられるのは
それなりのテクニックがある。そんなノウハウを本に書きたいと思っているが、最近
まったくお呼びがない。混声合唱団でも、私がきっかけで想定外に「魔女のうた」
ができた。それは来月の「世田谷合唱祭」で歌うことになった。
 昨夜もレッスン中に先生に、「元祖魔女」なんて言われたけど、全く心当たりが
ない訳ではない。ウフフ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする