ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

「早く他界してくれないかと思う」と80代の母親

2018-10-01 09:27:11 | エッセー
これは先日の読売新聞の人生案内だが、それは近くに住む80代の母のために
毎日夕食を付き合っているが、世間体を気にする母が昔から嫌でたまらなかった。
一週間に一度は休ませて欲しいと頼んでも、ダメだと言うそうだが、毎回悪口
ばかりでイライラするので、どうしたら良いかと言う相談だった。
回答者の答えは「今が関係を変える最後のチャンス,思い切って、反抗したりして
対応法を変えるべき」だった。私は娘のやさしさを感謝できずに、あまりに自分勝手
ではないかと感じたが、60歳代になっても、まだ母に束縛されているなんて、もう少し
お互いに賢くなればと思った。

いつまでも子離れができない親は、子供にとっては大変負担がかかり、何とも情け
ないと同世代として私は思った。下重暁子さんは著書「家族と言う病」の中で
「子離れできない親は見苦しい」と言っているが私も同感だ。
私は子供達との関係は、孫たちがまだ子供の頃は、海外や国内の旅行をしたり
誕生祝をしたりして、かなり密接な付き合いだった。でも、孫達が成長するに連れ
て、だんだん付き合いが希薄になった。別に仲が悪い訳ではなく、それは自然の
流れかもしれない。今思い出した孫たちが成長してから、子供達に誘われて、元家族
4人で一泊旅行を二回したこともあった。

息子は我が家の4階に住んでいるし、娘もスープの醒めない距離に住んでいるが
それほど交流はない。でも、いざと言うときは頼りになるので、それでよいと
思っているし、そんな時は子供がいて良かったと思う。
私は認知症の夫を8年間介護しているが、入院以外のことは全くと言ってよい
ほど、子供達に何も頼んだことはない。何故なら子供達にもそれぞれの生活があり
迷惑をかけたくないので、何とか自分一人で夫を介護したいと思っているからだ。
 
これからは親の世代も、いざと言うときに頼りになる存在になる子供がいるだけ
でも幸せだと思うようにしたら、それほど我儘も言わないのではないかと思った。
 夫は持病がある上、認知症になったが、まだ自分のことはほとんどできるので
時間を縫って私も気分転換ができる。これからは、両親も、また子供達も,お互いに
家族に依存することなく、生きて行くことが、現代の家族の姿ではないかと 私は
思っている。極論だが私は「自立できなくなったら死にたい」と思うが、それは
自分が健康だからこそ言えるのかも知れない。でも、私は思う、体が動けなければ
仕方ないが、いくら高齢でも何の努力もしないで「どこかが悪ければ医者に行けばよい」
と思うのは、ますます長生きしてしまう現代なので、私にはとても考えられない。

 まだ少しでも体が動くうちに、介護されないように、自分でできる運動など取
り入れるべきだと思う。私は高齢だが心身両面の指導者として、毎日いろいろ努力
している。そのためどこも痛くなく、医学的な治療を受けず、むしろ20年前より
体調が良い。長生きしたい訳ではないが、死ぬまで元気で介護されたくないから
これからも毎日努力を続けるつもりだ。間違っても子供達に「早く死んでほしい」
と思われるような母親には、絶対になりたくないと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする