高齢になると「沢山あるから、もう着るものは一切買わない」とか「今さら
おしゃれしても・・・」などのタイプも多くなる。でも、私はそうは思わない。
何故なら「人間が古いから、古いものばかリ着ていると、気持ちも弾まないし
ますます古びて見える」と思う。どんな高価なものでも、私はほとんど処分した。
猫の目のように変わるファッションを追うつもりはないが、あまりアナクロは嫌だ。
そう高いものは買わないが、適度に新しいものを買う。
そんな私をいつもさりげなく観察している人は、ある日濃いピンク系のシャーリ
ングの効いた細いパンツを履いていたらこう言った。「相当勇気いるわよね」と。
皮肉かほめ言葉が知らないが、私が何を着ていても、誰にも迷惑はかけないと思う。
今年の新年会は2度あったが、やはり改めて出かける時は、必ずドレスリハーサルをする。
前日に決めて置かないと迷うからで、アクセサリー、コート、シューズなど大きな
鏡の前で全身を見て、それらを揃えて置く。そして、必ず夫にチェックして貰うのは
長年の習慣だ。夫が「それ可笑しいよ」と言わなければ、私は平気だが、ことに沢山ある
アクセサリーを選ぶのが大変だが、それはとても楽しい作業だ。
誰に見せる訳ではなく、自分が楽しいからと、言葉には出さなくても、夫はそんな私が
好きだからだ。いくら年齢を重ねても、ある程度はファツショナブルでいたいから。