夫は「帯状疱疹」になったが、それがなかなか分からず、整形外科二回内科
精神科を受診し、皮膚科で初めて分かった。皮膚科の先生の紹介で大学病院へ
入院のため行ったが、急性期を過ぎているためできなかった。娘と息子が二度車で
一緒に行ってくれたので助かったが、高齢の私には、とてもきつく大変だった。
精神科と整形外科の先生は、謝って下さったが、ホームドクターにはまったく
食べないと話すと「奥さん怒らないでくださいよ」と、看取りの相談までされた。
体は手、足、内臓などすべてが繋がっているのに、診療する科が違うとそれほど
分からないものだろうか?西洋医学はその部分だけ診るのだと、私は改めて感じた。
多分ベテランと思える年代の看護師さんが、腫れて症状がハッキリ表れている
右腕のシャツをめくり、時間をかけて点滴までしたのに、まったく気づいてくれ
なかった。夫は長袖のシャツを着いたので、「痛い、痛い」というのは、右手
の親指の下の甲だけだと思って、私はまったく腕には気が付かなかった。
雑学的だが色々な知識があるけど、夫の移動する痛みは、何度か救急搬送し入院
した「石灰沈着性疼痛症」ではないかと、思ったがそうではなかった。
時々右腕の痛みを訴える夫が可哀そうでならない。でも、少しだけでも食べてくれる
し、今は快方に向かっていると言われたが、もしも痛みが残ってはと実は不安だ。
何しろ認知症なので、その症状を上手に表現できなかったのも、発見が遅かったの
かも知れない。一昨年2月に内科の紹介状を持って大学病院を受診したが、検査は
2週間後と言われ、それでは遅過ぎると感じ、私は先生に訴えた。
そのためか、急遽入院してカテーテル手術を受けたが、夫も体力があったので
できたのだろう。もしも2週間後だったら、夫はすでにこの世に存在しなかったかも
知れない。認知症満10年を過ぎてまだ「介護度1」と、喜んだのもつかの間で、これ
からますます細心の健康管理が必要だと、心を引きしめた。
夫が元気になり毎週3回デイホームへ通えることを、私は毎日祈っている。