人生修行の旅

「笑って、野垂れ死ぬ!!」
そのために、この人生をどう生きて、この命を何に使うか?人生一度きりの生き方を実験中!!

インド回想記 ~白い馬と住所のない男達~

2007年08月25日 | Weblog
 ガンジス河を渡り白い砂漠のような砂浜に着くと、舟のガイドの少年ヴィッキーは、私を聖なる馬がいると3頭の馬の所に連れて行ってくれた。そこには、3頭の白い馬と3人の若者達がいた。どうやら40ルピーを払うと10分間乗れるようだ。う~ん、これはきっと富士山の5合目で馬に乗るようなものなのだろう。今回は、ヴィッキーには悪いが今回は遠慮させていただく。しかし、しきりに進めてくる。いや~ヴィッキー今回はいいよと話すと、どうやら英語をしっかりと聞くと自分が乗りたいようだ。やはり子どもだ。ちょっと安心した。まあ、親切に案内してくれていたのでいいよというと無邪気な表情を見せて馬に乗っていった。
海外では、子どものときから、お金を稼ぐために一生懸命働き、とても大人びた顔をしている。そう、商人なのである。けれども、仲良くなりふとしたときに見せる表情は、世界何処でも同じで安心した気持ちになる。
 ヴィッキーは、初めての馬にも関わらず、調子に乗って馬のお腹を蹴りまくり、ものすごいスピードで走り、馬に吹っ飛ばされていた。。。そして、悔しそうにまた乗り込む。おーい、完全に仕事を忘れているんですけど・・・
 後ろのガンジス河を見ると夕日の照らす浜辺をたくさんの子ども達が泳いでいた。光が差し込む河はまさしくホーリーリバーである。時が経つのを、忘れて河を見ていると、ヒヒーンと馬の雄たけびが聞こえ、ドサッと音が聞こえた。また、ヴィッキーが落ちたらしい。
 その後、お金を若者達に払おうとすると、10ルピーでいいという。その代わり、俺達の写真を撮ってくれと言われ、ポーズを取るので撮ってあげた。何枚か撮ったので、日本に戻ったら送るよというと、彼らの表情が一瞬だが曇った。彼らは、砂漠の奥の貧しい村に住んでいて、住所がないのだ。暗い空気が一瞬流れたが、その後はお前に一緒に写ろうということになり、笑顔で撮影会をした。
 日はすっかり、落ち始めている。ヴィッキーは、私に耳打ちしてくる。「馬に乗ったことは、お父さんには秘密にして」と。う~ん、それは、料金をマケテくれたらなと笑っていい、ガンジス河の浜辺を後にした。
コメント
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