バカ尾根と呼ばれる標高差1200mの大倉尾根を約7km登ると塔ノ岳と呼ばれる山があります。
そこからさらに2kmちょっと先に進むと丹沢山があり、稜線がしっかり見える天空から西に約3km歩くと蛭ヶ岳(ひるがたけ)へ。
ヒルがいるかと思いきや、残念なことにまだ一度も私はヒルに遭遇したことがないです。
「この先、檜洞丸まで4.6kmです。登りと降りが連続します。はしご、くさり場もあります。体力と計画に余裕を持ってください。」
という看板にちょっと気を引き締めながら、まだかまだかと幾度かの登り下りを繰り返してようやく辿り着く山深い場所にある一軒の小さな山小屋。
こちらの東から登ると8時間。反対側の西から登ると最低でも3時間。いずれにしても行くまで大変です。
なぜこんなところに山小屋が!?
そんな気持ちからそのうち泊まるようになりました。
厳しくとも温かい小屋番とも親しくなり、小屋の改修をちょっと手伝ったり、麓にある畑で農作業をしたりしました。
ある時はトレーナー限定で、限界を超えるために食べずに山を突き進む魁!男塾のような修行トレッキングを敢行したり、一般の方を対象に山頂でホタルをのんびり眺めたりする企画も協力のもと実現しました。
そんな山小屋から7月に「ぜひ遊びにいらしてください!」との連絡をいただき、長年の夢だったUFOを呼ぶ会の開催が今回実現しました。
西側ルートからたどり着いた御一行。
薄暗い中にランプの灯りがともり、肌寒い中に暖かい掘りごたつが用意されていました。
ぺこぺこのお腹に用意された手作り料理の数々。
ご飯も炊いてくれて、茄子やピーマン、トマトの入った野菜カレーをたらふく食べます。
大変な思いをして登ってきた分、電気も水場のない山小屋でこれらを食べられる有り難さが身に染みます。
一升瓶で持ってきた日本酒やネパール産のウイスキーを飲み、ほろ酔い気分で眠るのは1人1人に用意されたふかふかの布団。
普段は忙しくてなかなか休みがない参加者達も朝までぐっすり眠れたおかげで体力も超回復!
朝食後には、以前登山で訪ねた皇族が「美味しい!」と絶賛したこだわりの伝説コーヒーが宿泊者限定で復活しました。
小屋の中に香るいい匂いとナチュラルで酸味のある初めての味に参加者一同、
「美味しいー!!」
と大興奮。
身も心も満たされ、見えなくなるまで見送ってくれる小屋番に手を振り、これから始まる9時間の行程にも気合い十分で出発しました^ ^