ラグビー日本選手権２回戦

学生チャンピオンの早稲田がトップリーグ４位で昨年準優勝のトヨタを破った。対戦前から早稲田の充実ぶりは伝えられていたが、結局は最後に社会人が勝つと見ていただけに、早稲田の金星には拍手を送りたい。
試合は開始早々早稲田が２ＰＧを重ね優位に立った。次いで圧巻は、トヨタの重量フォワード相手に、ゴール前のモールを巧みに押し込み奪った左隅へのトライ。トヨタも２トライ返したが、21－14で後半へ。
後半は初めの10分にお互いインターセプトからの一気の切り返しで１トライずつ取った後、タフな防御の時間帯が続いた。中盤比較的簡単なＰＧを名手五郎丸が外して早稲田に嫌なムードも漂った。逆にトヨタがＰＧを決め４点差。残り10分頃からトヨタが猛攻。必死に耐える早稲田。まさに熱戦で、見る者を興奮させた。28－24、遂に５分近くのロスタイムの末にノーサイド。
早稲田はいつもながらの早い集散が光った。またマイボールはすべて確保し、相手ボールも再三奪ったラインアウトの優位も大きかった。
学生が社会人に勝ったのは18年前の日本選手権で、やはり早稲田が東芝府中を破り日本一に輝いて以来。この試合も素晴らしかったが、奇しくも早稲田は、次は準決勝で東芝と対戦。東芝はトヨタ以上の難敵だが、勝利のチャンスは十分あると予想する。