南アルプス南部のすべての山小屋が今季は営業しないという話はすでに書きました。そのなかに横窪沢小屋の名が見えないので、調べてみると……
例のウイルス騒動以前に、横窪沢小屋は今季から無人の避難小屋扱いになっていました。山をやっている人でも、横窪沢小屋ってどこ?という方が多いと思います。南アルプス南部の入口・畑薙大吊橋から一番近い山小屋です。近いといっても3時間かかりますが。
朝自宅を出発するとちょうどよい場所にあるので、私は3回泊まりました。小屋番の木村勝利さんは、一人で小屋を切り盛りしてきたそうです。この状況で私が小屋番だったら、夕食はカレーにしますね。でもカレーじゃない、美味しい夕食でした。
また泊まるたびに礼状を下さるのです。山小屋から礼状って(・□・;) まあ宿泊者が少ないからできるのかもしれませんが。多くの登山者は朝から歩き始めるので、稜線の茶臼小屋を目指します。横窪沢小屋は通過しますが、その登山者を労って、木村さんはお茶の無料サービス(^_^)(私はいつも横窪沢小屋泊まりだったので、茶臼小屋で茶菓のサービスを受けましたが、心底感激しました)
素晴らしい岳人でしょう? 横窪沢小屋営業せずの情報で最悪のシナリオが、木村さんの身に何かあったのではないかという懸念です。北アルプスの一部の山小屋を除けば、小屋番なんて半分ボランティアみたいなものです。
小屋番が代わったり、山小屋が営業やめる理由のかなりは、小屋番の病気や体調不良です。心配しながら木村さんに連絡してみると。
私の心配は杞憂で、どうやら横窪沢小屋営業休止は木村さんの事情ではないよう。そこは一安心ですが、わが愛する横窪沢小屋の営業休止はとても悲しい。かつて、木村さんの横窪沢小屋が南アルプス南部の入口にあったことを忘れないために、この記事を書いてみました。
追記 感謝の手紙を書いたら、礼状とお写真(画像)が!
去年の「南アルプス写真展」の時に新しい小屋の写真を見ながら木村さんとお話しさせていただきましたが40年前とは全く違った新しい小屋になっていてびっくりしました。
今年の2月には時々お邪魔させていただいているお寿司屋さんでばったり遭遇しましたが何でも木村さん主催の懇親会の参加料の領収書をわざわざ届けに来てくれたそうです。
郵送で良いとのことだったのに直接届けに来てくれる実直さは木村さんらしいですね。
川根での飲み会に参加してくれた時は泊まることが出来ないので不便な電車を使っての参加でしたが快く参加してくれました。
あの方のお人柄がしのばれるエピソードです。
本当に一度知れば誰でも好きになる素晴らしい方です。あの辺の山小屋は外れがなくて、よその人に南アルプス南部はすごい!って自慢できます(笑)
営業休止は井川観光協会の意向なんでしょうか? 残念です
コメントありがとうございました。