森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

ただそこにいないだけの景色

2021-04-19 | 動物
未だコタが病気なんて知る由もなかった頃、「まいにち養老先生、ときどきまる」を録画して
観た。この養老先生と愛猫の「まる」との、静かな鎌倉の暮らしを観るのが好きで、放送され
るときはいつも楽しみにしていた。まるちゃんはスコティッシュだけれど、毛色がコタと似て
いるので、いつかコタも年を取ってまるちゃんみたいな余生を送るのかなぁ‥と思っていた。

 

  

この撮影中、まるちゃんに異変が起きた。医者に診てもらい「拘束性心筋症」が判った。
そして、去年の12月、まるちゃんは18歳の猫生を終えた。
まるちゃんが急変したとの知らせを受け、養老先生は滞在先から車で駆けつけた。車内では
まるちゃんの画像を幾枚も観ていて、旅立ったとの知らせを受けた先生は車窓からただ黙っ
て海の景色を観ていた・・。

 

先生の定位置はまるがよく見える場所。「扉も閉める癖を着けなきゃと思って。足元もそう
うっかりすると踏みつけるシッポを踏むというアレがない。まだどこ行ったかなって探すん
だよね。まだ」 

「いつもあるものが無いって感じが強く。なくなったを漢字で書くと喪失感って言うでしょ
う。あんまり感じが出ないですね。表す漢字がないんですよ。僕も探したけど見つからない」
「あんまり言葉にならないですね。ただ『居ない』ってだけで」「まだそこで寝っ転がってい
る気がする」

それから先生は書斎の本を一冊一冊拭いて時間を過ごした。縁側に座って、まるが聴いていた
音を聴き、まるが観ていた景色を見て、今回の放送は終わった。
まさかその「ただ居ない」という感覚を、その直後に自分も感じることになるとは夢にも思わ
なかったが、観ているコチラにも養老先生の痛みが感じられた。
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冬服の手入れをしていたら、殆ど着なかった服にさえ、コタの毛が着いている。
殆ど使わなかったこの爪とぎにも@@; いつもスリスリしていたものねぇ(笑)

 

実は火葬の前に、おひげを何本かカットしていたけど、口にまで入ってあんなに煩わしかった
毛さえも今となっては捨てたくないなんて思う私;

 
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前回の日記のあとお天気が良くなったので、姉の誘いで車に乗り、秋にも行ったこのイベント
に出かけた。 

 

手指消毒やソーシャルディスタンスは保たれていたが、前回は何度も検温しなくて良いように
手首に「検温済み」の蛍光色の紙を巻くシステムになっていたのに、今回はそれが無かったた
めに、出入りのたびに毎回並んで検温ということに。流れが滞るし密になるので、せっかくの
感染予防策が「本末転倒」じゃないかなと・・。

 

 

気晴らしだったので、何も買わず^^: すぐ上の姉も孫のA君を連れてきていたので、私は
生協のケーキを人数分にカットして、カフェインレスのコーヒーをポットに淹れて行った。
長姉が全員のお弁当を作ってくれていて、海辺で食べるお結びがとても美味しかった。

 
こちらの↑ペーパーウエイト。前回、革のバッグを姉が購入したお店の革職人の方が使われて
いたもの。残念ながら売り物ではないとのことだったが、作り方を教えてくださった。でも素
人が作れるものではないと思う。小銭入れも素晴らしい工夫がされていて、丁寧に説明してく
れた。

それから、↓は、アクセのお店のディスプレイに使われていた淡水パールがくっついた貝。
先日、ふうちゃんが私のアクセ材料の中から淡水パールを見つけて、「これはどんなふうにで
きるの?」と問われ、「今度調べておくね」と答えていたことを思い出し、お店の方に事情を
話して写真を撮らせてもらった。皆さん親切で気さくだったけど、この一年本当に大変だった
だろうな。

 

家では福が玄関で待っていた。ご飯の時間でもないのにこんなことは今までなかった。
コタがいなくなった今、当分家を空けるのも長時間は無理だなぁ‥と思う。

 
小太郎はベランダに出るのが好きだったけど、必ず私が「ガッチリ」と抱いていなければなら
なかった。福太郎はビビりストだけど、静かに戸を開けると、ゆっくりと空を見上げている。
「長生きしてね」と思う。
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