ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

「おそるべき親たち」

2010-11-20 00:13:55 | 芝居
11月2日東京芸術劇場小ホールで、ジャン・コクトー原作の「おそるべき親たち」を観た(演出:熊林弘高)。

tpt(シアタープロジェクト・東京)公演。

前方の客席を取り払って丸い舞台が設けてある。客席がそれを凹の字に囲む。

イヴォンヌ(麻実れい)は22歳の息子ミシェルを溺愛している。ミシェルに恋人ができたと聞いて彼女はどうしてもそのことを受け入れることができない。
一方、彼女の姉レオ(佐藤オリエ)は、かつて彼女の夫ジョルジュ(中嶋しゅう)の婚約者だった!
さらにミシェルの恋人マドレーヌ(中嶋朋子)は、実はミシェルの父ジョルジュの愛人だった!!
かくも錯綜した関係の話なのに、ちっともドロドロしていない。それどころか笑えるシーンがいくつもある。ただラストには驚いた・・・。ミシェルの振る舞いにマドレーヌは叫び声を上げるが、彼の父も伯母もまるで驚いていないようなのが、恐ろしい。

70年以上前に書かれた作品なのに、全く古びていない。フランスの話なのに現代日本の我々にも身につまされる話だ。
5人の人物それぞれに愛憎あり、屈折ありだが、マドレーヌの気持ちがちょっと分かりかねた。
ベテラン揃いの役者たちは見応えがある。演出家はまだ30代だそうだ。

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