ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

「カエサル」

2010-11-06 22:11:56 | 芝居
10月18日日生劇場で、「カエサル」を観た(脚本:斎藤雅文、演出:栗山民也)。

お陰様で二度観ることができ、より深く理解し鑑賞することができたが・・・。

主役カエサルの松本幸四郎はRの巻き舌が耳障り。幾度となく繰り返される「ローマ」だけでなく「心」とかの単語のRまで巻き舌なのだからびっくり。
この人には自分の演技をヴィデオにとって研究してみてほしい。もっとクリアな発声ができるように練習してほしい。(今さら無理か?)
彼はシリアスな演技よりコミカルな場面の方がずっとよく似合うと、今回発見した。

キケロ役の渡辺いっけいは声が高いので、それだけでこの役には向いていないと思うが、それでももっと押さえて文人らしくできるはずだ。仮にも雄弁家で哲学者のはずなのに、あれではまるでピエロだ。

クレオパトラはもっと迫力と貫禄のある女優、例えば菅野美穂か深津絵里か仲間由紀恵だったらどうだろうか。

女奴隷アリス・・・あれでは奴隷として育てられたと言うより男として育てられたと言うべきだ。この人物はもちろん脚本家が書き加えた人物なのだろうが、他に奴隷が一人も登場しないから、どこまでが奴隷の属性でどこからが彼女の個性なのか全く分からない。奴隷だからといって女が男のようなしゃべり方や振る舞いをした訳ではないだろう。とにかく変だ。

衣裳(前田文子)がいい。特にクレオパトラ、カルパーニヤ、セルヴィーリアら女性たちの衣裳が美しい。

この前も書いたが、役者では高橋惠子が素晴らしい。瑳川哲朗と勝部演之の安定した演技も味がある。

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