またまた、m_pixyさんのブログ「PM見習いの読書日記」のツッコミ?で申し訳ないんだけど。。
やっぱ、下請け仕事中心のウィリアムのいたずらとしては、「うーん」と思ってしまうので、ちっとひとこと。
コメントにあった
、○○仕様書作成25分、××仕様書作成18分、みたいに決められて、ズレを発見する仕組みができあがっています。
これ、いわゆるマネジメント理論の最初に出てくる、「科学的管理手法」の標準(作業)時間ですよね。テイラーが導入した。。で、それについて、ズレ(はい、簿記用語でいう差異ですな(^^)v)をもとめるっていうのは、原価計算の基本になってきますよね。
で、これについて、最終的に納得してしまわれていますが、ちょっち問題ありっす。今回は、その話。
この手法が利用できる前提があります。
(1)すべての作業が読めていて、作業が、中断されないこと
→テイラーは、この標準時間を求める前に、仕事に対する作業分析を完璧に行っている。作業が読めない場合、この時間は、単なる目標時間になってしまう。
(2)作業が連続される場合、標準時間で行うことは、実は困難。
「虹色ディップスイッチ」っていう、ゲームの本に書かれていたと思う。各部分についてクリアできるというゲームをいくつか並べて、実際にプレイしたら、おそろしく困難なゲームになったって話。つまり、連続して、ハイペースでこなすことは困難つーより、不可能。
ということは、この手法で開発を行うには、仕様書作成からやるべきことが、すべて完璧に読めないといけません。
で、すべて読める場合、このプロセスは、人間がやるべきでなく、機械化させるべきです。というのは、人間がやるには、危険性があります。
その危険とは、(2)に指摘したことです。同じことをハイペースでやらせると、うまくいけば、経験が増えて、短時間でできますが、下手すると、ノイローゼになります。
どんなにどんなにこなしても、まだまだ仕事がきて、それをハイペースでこなさないといけないんだから。。。オーバーアチーバー状態、その先にあるのは、「燃え尽き症候群」だあ!(ここ、なぜ、オーバーアチーバーになって、そうすると燃え尽きになるかは、心理学的な話になるので省略)
てーことで、もし、手口が完全に見えているなら、自動化、ただし、大掛かりなプログラムをつくるんでなく、一部、アドホックなプログラムを寄せ集めるかんじで。。ウィリアムのいたずらの場合、こういうときは、Excelっすね(とかいって、結構手作業しちゃうけど。。こういうとき、正規表現を扱えるエディタなんかやawkとかが重宝するのかなあ??)
てーのがよかったりする。
一方、作業内容が固まってないのに、これは、このぐらいでできるだろうと類推して時間を決めた場合は、たいへん。
その時間で、できないケースが続出する可能性あり。
そうすると、その時間は無視されるか、目標時間となってしまう。
目標時間となった場合、時間に終わらせるため、品質が落ちてくる。
(よのなかそういうもんだ)
そうすると、後工程が大変になる。潜在的バグの入る可能性あり。
っていうことで、標準時間の導入は、工業製品の場合OKなんだけど(作業工程が見えているから)、工業製品の開発や、ソフト開発のような不確定要素が入る場合、ちがった管理方法をつかったりする(リアルオプションに近いような考え方。ここからメルクマークとかフェーズドアプローチなんかが出てくる。TDDの根拠を、お偉いさんに説明する場合に使う)。
っていうことを、下請け会社は知ってても、発注元は、きっと、標準時間の導入、さらにそれが発展したFP(ファイナンシャルプランナーじゃないよ、ファンクションポイント)なんかで考えるんだろーなー。
当然そこには、上記の危険が含むわけで、それへの対策も、下請けは、かんがえないといけないよねえ。
あと、標準時間導入のためには、もうひとつ肝心なことがあって、そのことのネタを書こうと思ったんだけど、長くなったんで、このへんで
結局、まえふりで終わってしまった(^^;)