青少年なやみ相談室

相談室だより

vol.50 岩手の元気印筆頭は中学生!頑張りましょう!

2012年02月23日 18時47分39秒 | 相談室だよりvol.41~50
 地元紙に、「被災児童万感 夏へ」と題して釜石・唐丹小の1学期終業式の記事が 出ていました。津波で大きな被害を受け、平田小に間借りして終える1学期。
5年女子の芽以さんが教室で、「初めは学校に来られないかと思ったけど、今こうして学校に 来られるようになったことがうれしい。
夏休みは地域の人が元気になるように自分も 元気に過ごしたい。」と語ったという。
 地域の人が元気になるように自分も元気に過ごしたい……。小学生は小学生なりに 頑張っている。まさに万感胸に迫ります。

 東日本大震災に見舞われた特別の年の高校野球は、熱戦の末、県代表が決まりました。
開会式の選手宣誓で、盛岡一の十良沢健二主将が、「今回の震災で私たちは、野球だけでなく今まで当り前にやれてきたことの『大切さ』や『ありがたさ』をあらためて
知ることができました。ふるさと岩手のみなさんに、私たち選手の元気な姿と、最後まで諦めない姿勢を示したい。」と力強く宣誓し、全国版でも紹介され話題となりました。
 高校野球の開会式での宣誓だったが、野球に限らず、又、スポーツをしている、していないにかかわらず、「復興の原動力になっていくのは自分たちだ!元気で頑張る!あきらめないで頑張る!」と
岩手の中高生を代表しての決意表明に聞こえ、胸が熱くなった。
 岩手の中高生のみなさんの震災後のこの4か月は、それぞれのところで、大人の復旧、復興に向けた頑張りを身近に感じながら、
部活動での練習試合、地区予選、高総体、東北大会、中総体、夏の高校野球県大会等々休む間もなく走り続けてきたことでしょう。
又、学業の面では、合間に(?)しっかり中間テスト、期末テストもあったことでしょう。
学校ごと、学年ごと、あるいは部活動ごと等々色々な形でのボランティア活動にも取り組んできたことでしょう。
 高校野球の県大会が終わり、今度は北東北三県主催のインターハイが開催されます。開催県の1つとして、選手だけでなく色々な形で大会成功のためにまだまだ「熱い夏」が続きます。
部活を終えた3年生は、自分の進路に向けての受験勉強、就職に向けての取り組み、とこれまた「熱い夏」の臨戦態勢。

中高生のみなさん、夏バテしないよう、健康、体力増強にいいと言われていることは試しつつ頑張りましょう。たとえば、お日様にあてた梅干を一日一個必ず食べる、とか……。
なにしろ、みなさんは、元気印筆頭の中高生です。気力が充実していれば、暑さも気にならない!
でも・・・・・、「でも休んでもいい」と休むことも上手に取り入れつつ・・・・・。  (2011年 7月)       

                                        

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

vol.49 プラスのスパイラルで!!

2012年02月23日 18時41分28秒 | 相談室だよりvol.41~50
 被災地の、小学生も、中学生も、高校生も、元気に頑張っている。
その姿に胸打たれる。また、これ以上のことはない、という悲しみ、苦しみ、喪失感、の中から、「自分がこの仕事を再開することが皆の励みになる……」と果敢に立ち上がり、
前に進む「大人」の姿に感銘を受け、励まされる。

 自分のためだけだったら絶対出てこないであろう力が、家族のため、自分より困っている人のため、過去にお世話になった人たちのため、となると、どこからか不思議な力が湧いてくる……。
そして立ち上がって動きだす。その動きに元気をもらい元気をなくしていた人たちもそれに続く……。人と人の絆の力は何より強い。
「このままでは終われない。いつの日かまた地域の人たちと一緒の日常が戻ってくるように……津波には負けたくない……。」と。

 89歳になる天台寺名誉住職瀬戸内寂聴さんが野田村の小学校を訪れ、
「……家は必ずまた建つ。みんなが元気に育つことが、街の再興の力になる。」
「自分が好きなことを勉強するのがいい。好きなことを一生懸命したら大人になったら幸せになれる。」
と呼びかけたという。心にストーンと落ちてくる。

 テレビの映像で、一生懸命野球のグローブを磨いている中学生の姿を見た。ワックスを付けて隅々を磨く三陸から遠く離れた北陸地方の中学生。
中古とは思えない位、しっとり、ぴかぴか光っていた。心を込めて磨いたグローブ。届けられる子ども達も、新品よりずっとずっとうれしいに違いない。
「どうですか、このような取り組みは」と聞かれた中学生は、「充実感があります!」といかにもうれしそうなこたえだった。
 県内の高校生の様々な取り組みも報道されている。ある私立高校では、PTAから 交通費の支援をもらい、地元衣料品店から提供された作業用ヤッケを着て、
20人が 災害ボランティアに従事した、と。又、大人のボランティアと一緒に被災地に行き、 被災地の学校の環境ボランティア委員会の児童と一緒に
公園に700株の花を植えた小学生のことも報道されていた。

 大震災から3か月。どんな小さなことでも何か行動を起こす、すると、確実にプラスのスパイラルが動き出す。今はそんな時。
できることを見つけて行動を起し、どんどんプラスのスパイラルをつくっていきましょう。 (2011年 6月)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

vol.48 子どもが元気だと、大人も元気になれる!

2012年02月23日 18時33分12秒 | 相談室だよりvol.41~50
自分たちに何ができるか……と題した3月末の相談室便りでは、自分たちも被災していても、「頑張ろう、高田」と大きい紙に書いて避難所の体育館に貼り出し、大人を励ましていた中学生の姿に感動したことを書きました。
恐ろしくて、悲しくて、言葉では言い表せないほどの、つらい、つらい体験をしながらも、何とか大人の役に立とうとしていた中学生の姿でした。

そして、怒涛の3月、4月が過ぎました。もうすぐあの日から2か月がたとうとしています。気が付けば今日は「立夏」だという。
青少年のみなさんも、それぞれに大変な3月4月を過ごされたことでしょう。徐々に日常に戻りつつあると言う方もあれば、まだまだ……と言う方、まさにそれぞれだと思います。
大人である私自身はこの2か月、「何かしなければ……、何か発信しなければ……」とただ「おろおろ歩き」で過ぎてきたようにも思います。

地震、津波、火災で甚大な被害を受けた沿岸部で、4月の後半に学校が始まったこと、何よりうれしく聞きました。
学校が再開できるまで、先生方をはじめ関係の大人の人達の大変な苦労があってのことだろうと思います。学校そのものが流されたり、火災で燃えてなくなったり、
残っていても浸水のため使えなかったり……そういう中での再開というのですから。
子ども達にとって、学校という建物があり、先生がいて友だちがいて、勉強ができ、友だちと遊び、給食を食べることができる「学校」があるということ、何とありがたいことか。
当り前と思っていた日常が何とありがたいことだったのか……と。
 友だちや先生と再会した時の、ぱぁ~っとした、うれしそうな顔が大写しになって 出た時、「よかった……これから、これから……」と涙が出てきました。
「子ども達が元気に学校に通う」、そのことが大人の何よりの「元気のもと」だと思うからです。

 昨年、「孤独死」「自殺者3万人」「虐待」「無縁社会」等々マスコミで騒がれました。これからの世の中一体どうなるのだろうと……と。
しかし、この未曾有の大災害の中で、体を張り不眠不休で人のために頑張っている崇高な大人の姿があります。無縁社会とは対極にあります。
様々な職業の大人が、それぞれの持ち場で、使命感や誇りを 持って仕事をしていることがこれほどクローズアップされたことはなかったのでは、と感動しています。
復興のため、大人の底力を具体的に発揮しているのです。「困っている人を助けたい」「人の役に立ちたい」「喜ぶ顔が見たい」「復興しなければ」……と。
平常時とは別の形でのキャリア教育がなされています。立派な大人の後姿をしっかり見て、学ぶ意味、将来の夢、進路等を考えるいい機会だと思います。
地元紙の一面に毎日、「立ち上がろう岩手」と白抜きの赤字で呼びかけられています。
青少年のみなさん、それぞれのところで、「大人の元気のもと」として前を向いて頑張りましょう!  (2011年 5月)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

vol.47 自分たちに何ができるか…

2012年02月23日 18時28分51秒 | 相談室だよりvol.41~50
  高田一中の避難所での光景が目に焼き付いている。打ちひしがれている被災者を元気づけようと生徒たちが「 ガンバレ 高田  」と模造紙に大きく書いて張り出した。
それを見つめる多くの被災者。60代の男性が震える声で「中学生が我々を励まそうとしている …ありがたい…」と。
あそこにいた被災者はどんなにかこの中学生たちの取り組みに励まされたことだろうか。

━3月22日 朝日新聞の天声人語から━

▼暴動も略奪もなく、避難所には列ができる。ケンさん(災害救援ボランティアの ケン・ジョセフさん)の言う日本の美徳に、海外は驚嘆の声を上げた。
他方、がまん強い東北の被災者に対し寄り添う人も多い。「今度だけは甘えるだけ甘えて」(残間里恵子さん)と。

▼逆境に張りつめた心は、折れも緩みもしよう。震える肩を抱こう、手足になろうと、手弁当で集まる若者に救われる。この世代を希望に、海辺の廃墟から日本の再建が始まる。
無念の魂たちに、もう一度生まれたい、住みたい思わせる国を目指して。

 今、日本中が、それぞれの置かれたところで、懸命に頑張っている。ほとんどの被災者は、自分のことはさておき、自分より困っている人に声をかけ、それぞれの持ち場で働いている。
日本人の大人の本領を発揮している。あまりの惨状に、涙を流し嘆き悲しんで見ているだけではいけない。

青少年のみなさん、もうすでに動き出している方々がたくさんいると思いますが、
自分にできることは何か…を考え、小さいところからでも行動を起こしましょう。
「一緒に頑張るからね。応援しているよ…」と発信し続けていきましょう。  (2011年 3月)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

vol.46 声を出し、体を動かし、まっすぐに!!

2012年02月23日 18時17分33秒 | 相談室だよりvol.41~50
 「いけてるハートで新年を」と呼びかけて、はや、もう2月。みなさんの「いけてるハート」は健在ですか。「私のウサギ年の目標は『これだ!!』」と、たてた目標の 進捗状況は如何ですか。
 「1月、居ぬ。2月、逃げる。3月、去る。」と言います。確かにそんな感じのする3ヶ月かも知れません。しかし、しかしです。逃げられたり去られたりしたらたまりません。
ここで、私のお気に入りの「のはらうた」から、詩人の工藤直子さんの詩をお借りして、ことの他寒い2011年の冬を過ごしているみなさんに、熱い、あつ~い、 エールをおくります。
逃げられたり去られたりしないように、「ぽいぽい・たいそう」でがんばれ~っ、と。


  「ぽいぽい・たいそう」

       (こいぬけんきち)

いきがしろいぜ はっはっは/はながつめたいつんつんつん/こんなときには たいそうだ/さむさポイする / さむ・ぽいたいそう
「おいっちに・はいはい /さんし・ほいほい/ごーろく・ふっふっ/ななはち・ひっひっ」/しっぽのさきまで/ あったかい

 「おいっちに・はいはい…ななはち・ひっひっ…」と、こいぬけんきちクンに負けない声を出して体を動かしましょう。
そして体があたたかくなってきたら、今度はいのししぶんたクンの詩を大きい声をだして読み、よういどん!と活動開始しましょう。


  「まっすぐについて」

        (いのししぶんた )

ぼくの もくひょうは  /まっすぐ はしること /それも ただの/「まっすぐ」じゃない/
うんとまっすぐ/とにかくまっすぐ/すごくまっすぐ/だんぜんまっすぐ/とてもまっすぐ/
しっかりまっすぐ/じつにまっすぐ/きっちりまっすぐ/なのだ/では  ようい どん! 

 結果をあれこれ思い悩んでも仕方ありません。プレッシャーに押しつぶされる気分になるだけです。
いざと言う時、心を落ち着けて集中力を発揮できる力は、苦しみながらも諦めずに頑張り続けた、その事実!!みなさんの気力にカゼも負けるはずですよ。(2011年 2月)




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする