青少年なやみ相談室

相談室だより

相談室だより1月 今年はオリンピックイヤー

2020年01月04日 09時00分00秒 | vol121~130

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。2020年の話題は何といっても日本でオリンピックとパラリンピックが開催されることではないでしょうか。

 東京2020オリンピック競技大会は7月24日に開会式が行われ8月9日の閉会式まで史上最多の33競技・339種目が42の競技会場で開催されます。東京2020パラリンピック競技大会は、22競技539種目が21会場で実施され、白熱した戦いが、2020年8月25日の開会式翌日から9月6日の閉幕まで、12日間にわたり繰り広げられます。

 オリンピックは19世紀末フランスのピエール・ド・クーベルタンが古代ギリシャのオリンピアの祭典をもとにして世界的なスポーツ大会を開催する事を提唱したのが始まりとされ、夏季オリンピック第1回は、1896年にアテネ(ギリシャ)で開催され、2度の世界大戦による中断を挟みながら継続されています。1988年ソウル大会以降、パラリンピックとの連動が強化され、オリンピック終了後、同一国での開催がおこなわれるようになりました。

 オリンピックの代表選手に選ばれ出場するまでの道のりは決して平坦なものではありません。持って生まれた才能や恵まれた体格もあるかもしれませんが、それを活かしより自分を高めるための日々の努力を惜しまず、多くの苦悩を乗り越えた先にオリンピックという夢の舞台が待っています。もちろん選手だけの力ではなく、選手を支える多くの人々の思いも欠かせません。だからこそ競技を観戦する私たちは選手たちのミスのないプレーを連続で行う精神力、闘志をむき出しにして必死で戦う姿、思いもかけない大逆転劇に勇気をもらい感動するのでしょう。気がつけば選手より号泣している時があります。

 さて、今年のオリンピックやパラリンピックには、どんなドラマや感動が待っているのでしょう。今からとても楽しみですね。


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相談室だより12月 子どもはみな自己肯定感を持って生まれてきます

2019年12月01日 00時00分00秒 | vol121~130

 子どもが発達する過程で、最初に獲得されるのが“ほほ笑み”です。

生まれて間もなく、すべての赤ちゃんが“にこ~”とします。

生後3~4ヵ月までには、多くの子どもが可愛らしい声を出して笑うようになります。

子どもの笑顔が例外なく私たちの心に染み込んでくるのは、

子どもが「生まれてきてよかった」という「自己肯定感」に満ちあふれているからです。


 現代の子どもや若者は、諸外国と比べて「自己肯定感が低い」とよく言われます。

でも、はじめから「自己肯定感」のない子どもはいません。

「自己肯定感」は生まれつき遺伝子に組み込まれ、遺伝子がすべての子どもたちに与える、天性の力です。


 たいせつな子どもたちの「自己肯定感」をいかに守り、高めていくのか。

そのためには、次の3つのことをお勧めします。


■ 子どもの好きや夢を否定しないこと

 子どもが自分の好みや夢を親に話したとき、決してそれを否定してはいけません。

子どもの心はやわらかく素直なので、いちばん身近にいる親に否定されたら、

そこにあった「自己肯定感」を一時的にせよ見失ってしまいます。

そのような日常が積み重なれば、「自己肯定感」はうすれ、自分を粗末に扱い、

「どうせ自分なんて・・・」となります。


■ 子どもをこまめにほめること

 小さな子どもは、自分のまわりで何か悪いことがあると、

例えそれが親からの虐待でも、すべて自分のせいと感じてしまいます。

そして「自己肯定感」は徐々に失われていきます。

では、どうすれば良いのでしょう。

それは小さいうちから「やればできる」という経験をたくさん積ませてあげること。

勉強でも、スポーツでも、習い事でも何でも良いのです。

ささやかな成功体験をたくさん積ませて「すごいね」「よくできたね」とほめる。

思いっきりほめることです。それが子どもにとって大きな力になります。


■ 子どもを他人と比べないこと

 子育ての本にはよく「人と比べない」と書いてあります。

様々なことで比較され、競わされ、叱咤される。親は子どもを励ましているつもりでも、

逆に戸惑わせ、自信を失わせ、「自己肯定感」を奪っているかもしれません。

それぞれマイペースで育っている子どもを、ほかの誰かと比べることは避けるべきです。

他人と比べられることで頑張れる子どももいると思いますが、

そうではない子どももたくさんいるのです。

 

 もう一つ大事なことは、親自身が子育ての中で自己肯定感を失わないこと。

赤ちゃんの初めての“にこ~”を思い出して、

「生まれてきてくれてありがとう」という感謝の気持ちで接することで、

子どもも「生まれてきてよかった」と返してくれるはずです。

 

※参考図書:高橋孝雄(慶應義塾大学医学部教授)「小児科医のぼくが考える 最高の子育て」(マガジンハウス)



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受験や就職活動がつらいあなたへ

2019年11月01日 09時00分00秒 | vol121~130

進学や就職を考える時期に、必ず言われることが

「将来なりたい自分を明確にしろ」

「自分の強み(武器)は何なのか」

「今の自分の評価(足りなさ)は客観的にどの程度なのか。」

といったことではないでしょうか。これらはとても大切なことではありますが、途方もない難題でもあります。

生きる意味や目的は簡単には見つかりませんし、自分に自信がないのに無理やり長所をひねり出すなんてできない。

また、自分の弱点や足りない現実を目の前に突き付けられることほど、苦しいことはないからです。

 

受験や就職活動を、「頑張れ」「逃げるな」と言われて、頑張りきれたならそれは素晴らしいことですが、

人は、いつでもやる気を持続し、忍耐強く努力できるものではありません。

心がストレスや、ダメージを受け止めきれないこともあります。

心も体も使えば疲れるし、十分に休息がとれないと、疲れはたまって心身のバランスに悪影響を与えます。

疲れた自分、思ったようにできない自分を「だめだ」「価値がない」なんて思わなくていいのです。

 

学校に毎日登校すること、進学すること、就職すること、仕事を辞めずに続けること、これらは「みんなが当たり前にすること」

と考えられています。でも、「当り前」という言葉がとても苦しいことがあるのです。「普通がなぜできないんだ」と考える人が

まわりにいて、それが身近な家族であったとしたら、心は逃げ場がなくなってしまうかもしれませんね。

 

そんな時には

「自分のペースでいいんだよ。」

「いつでもまた挑戦できるんだよ。」

「あなたならきっとできるよ。」

と言ってあげたいものです。

 

疲れた時は、疲れた自分にまず「お疲れさま」と声をかけ、いたわってあげる。

そして「疲れた」「しんどい」というサインをまわりの人に伝えましょう。自分一人の力で、心と体を立て直すのには限界があります。

 

誰かに話しをするだけで、頭の中や気持ちを自分で整理することができますよ。(ノートに書きだしてみるのも効果的です。)

苦しい時、もやもやしてどうしていいかわからない時、誰にも話せない時、どうか相談室にお電話して下さいね。  

 ** 電話: 019-606-1722 **


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相談室だより10月 アイーナに遊びに来ませんか

2019年10月01日 09時00分00秒 | vol121~130

 「青少年なやみ相談室」は盛岡駅西口にあるいわて県民情報交流センターアイーナの中にあります。アイーナでは趣味のサークル活動や各種会議、研修会、講演会、イベント、学校帰りの高校生達の勉強の場など実に多彩な交流が日々繰り広げられ、多くの皆様が楽しんでいます。

 10月中旬には毎年恒例のアイーナ最大のイベント「いわて親子フェステバル in アイーナ」が開催されます。今年は14日月曜日10時~16時までの日程で開催されます。ステージパフォーマンスあり工作や料理教室あり親子で楽しめるゲームありバザーあり・・・当日は8階建てのアイーナの3階から8階までを使ってワクワク・ウキウキするような29ものコーナーが用意されています。

 

 すべてのコーナーは紹介しきれませんが一部ご紹介します。

 

☆復興バザー(4階県民プラザ 10:30~15:30)

 バザーを通して三陸を応援!沿岸からの出店や衣類、食器、おもちゃの出店もあります。

 

☆めんこいアナのおはなし隊(6階世代間交流室 ①10:30~11:00 ②11:30~12:00)

 めんこいテレビのアナウンサーが絵本の読み聞かせをします。ミットくんとピーヒャラダンスを踊ろう!

 

☆つくろうコーナー(6階ラウンジ 10:00~16:00)

 ①世界に一つだけのけん玉

  mcoolの仲間達とペットボトルや紙コップで自分だけのけん玉をつくってあそぼう!

 ②自分だけのオリジナルシールをつくろう!

  とてもかんたんな方法で自分の絵がシールになるよ!

 ③宇宙をつくろう!キラキラワールド(材料代1回¥100)

  小瓶に絵の具、ラメ、綿を入れてキラキラな宇宙をつくろう!

 ④自分も海の仲間になろう~マイアクアリウム~(材料代1回¥100)

  ペットボトルに魚をうかべてかざりつけてじぶんだけのオリジナル水族館をつくろう!

 

☆オリジナル缶バッチを作ろう!(6階団体活動室2 10:00~16:00)

 かんたんに作れる缶バッチをつくろう!

 

☆くぼたまさと工作ショウ(8階803会議室 11:00~11:40)

 わくわくさんでおなじみのくぼたまさとさんが身近なものから楽しいおもちゃを作る愉快なショウ🎵

 

 なかには事前申し込みが必要だったり有料(材料代)のイベントもあります。いわて親子フェステバルに関する詳しい情報は青少年活動交流センターのHPにアップされていますので、[アイーナ 青少年]で検索してみてください。また電話でのお問い合わせは次のTELまでお願いします。【019—606-1763】

 

 14日は楽しい企画が盛りだくさんのアイーナで思いっきり親子を楽しんでみてはいかがでしょうか。しまった!もう14日が過ぎてしまった。という方は来年のお越しをお待ちしております。 

                                                     

 


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相談室だより9月 月を愛でる月

2019年09月01日 00時00分00秒 | vol121~130

9月、暑かった夏もどうにか終わり、これからは過ごしやすい季節に入りますね。

9月といえば中秋の名月、今回は月の話です。


「月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」(詠み人知らず)、中秋の名月を詠んだ有名な歌ですね。

中秋の名月は旧暦の8月15日(新暦では今年は9月13日)、ですからこの歌では「8月」にちなんで、月の字が8つ使われているとか・・・。


ところで、皆さんはこんな経験はないでしょうか。

地平線近くにある満月は驚くほど大きく見えるのに、天頂に登ると、とても小さく見える。

実際に地平の月は天頂の月より1.31.5倍も大きく見えるそうです。


これは人の知覚システムはカメラと同じく外界を写真のように写し取るわけではなく、

網膜に映った情報をもとに、自分の知識や期待、経験等を利用して推論を加えて、

見えたものを脳内で再構成して認知しているために起こる現象です。


なお、地平の月が大きく見える原因については、古代から解明が試みられていますが、現在でも完全に解明されてはいないそうです。

最も有力なものは、月が地平近くにある場合には、地上の風景など距離の手がかりがあるため、風景に奥行き感が生じて、

本来の月の大きさに近づくよう、サイズが知覚的に補正されるという説です。

人の知覚システムは現代の最先端の脳科学でもまだまだ分からないことが多いようです。


それはそれとして、満月を眺めながら、子ども心にかえって、月のウサギを想像するのも楽しいことですね。

たまには、日常の忙しさから離れて、月を愛でるひとときをもって、ゆったりとした時間の流れを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

 

※参考図書:菊池 聡(信州大学教授・心理学)「錯覚の科学」(放送大学出版会)


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