いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

2011年10月26日 | エッセイ

北杜夫さんが亡くなった。

数多い著作の中でも「夜と霧の隅で」、「楡家の人々」、「どくとるマンボウ航海記」あたりが特に有名だ。

躁鬱病で、躁の時は「どくとるマンボウ」シリーズなどのユーモア小説を書き、鬱の時は「夜と霧の隅で」などの純文学を書いたそうだ。

 

俺が一番好きなのは「どくとるマンボウ昆虫記」。

虫に対する愛情、興味が伝わってくる。

虫嫌いな人には是非読んでもらいたい。

 

最近、学生と話をしていると虫嫌いな人が圧倒的に多い。

虫は何を考えているか表情を見てもわからないので怖さがあるのかもしれないが、地球上にはたくさんの虫がいるので、嫌いじゃない方が良いに決まっている。

俺は特別好きではないが、嫌いでもない。

子供の頃はこんな道具があった。

これで昆虫を捕まえては赤と緑の液体を注射器で昆虫の体に注入し、標本を作ったもんだ。

まず虫を捕まえると赤の毒液を注射し、その後、緑の防腐剤を注射する。

今思えば虫が可哀想だが、なんとか注射をしたいという子供の欲望は、虫が気持ち悪いという気持ちを上回り、虫捕りで虫を捕まえては二色の液体を虫に注入した。

ある時期から注射器が危ないからという理由だろう、販売されなくなった(覚せい剤を蔓延させないためという説もある)。

これが子供たちの虫嫌いを生み、ひいては理科離れに繋がっているんだろうと思う。

 

枕草子にはこんなのもある。

 虫はすずむし。ひぐらし。蝶。まつむし。きりぎりす。はたおり。われから。ひを虫。ほたる。

 みのむし、いとあはれなり。鬼の生みたりければ、親に似てこれも恐ろしき心あらむとて、親のあやしききぬ引き着せて、

 「いま、秋風ふかむをりぞ来むとする。待てよ。」

 といひおきて、逃げて往にけるも知らず、風の音を聞き知りて、八月ばかりになれば、

 「ちちよ、ちちよ」

 とはかなげに鳴く、いみじうあはれなり。

 

 俺流に訳す。

 

 虫の中で風情があるのは、松虫。ひぐらし。蝶。鈴虫。コオロギ。きりぎりす。われから。かげろう。蛍。

 みの虫はなんだか切ない気持ちになってくる虫だ。鬼が生んだので、鬼は「親に似て恐ろしい気性があるだろう」と思い、みすぼらしい着物を着せて、

 「秋風が吹いたら迎えに来るよ。待っていなさい。」

 と言って逃げてしまった。そんなことも知らないで、秋風の吹く頃になると、

 「お父さん、お父さん」と弱々しく鳴く。なんともいじらしい。

 

 訳者注:今日の福島民友にも載ったが、平安時代のすずむしと松虫は、今の逆だった。

     きりぎりすは今のコオロギ。はたおりがきりぎりす。

     われからは、海にいる節足動物の総称。

     旧暦の八月は、おおむね新暦の九月。

     みの虫は実際は鳴かない。「チチヨ、チチヨ」と鳴くのはカネタタキ。


昔の人は虫とも共存し、虫を楽しんだのだなと思う。

現代人は心の余裕が無くなったんだろうか。

そういえば子供の頃、「みの虫」を捕まえて「みの」を全部はがし、いろんな色の折り紙を細かくちぎったものと、裸になった「みの虫」を箱の中に入れたことがあった。しばらくするときれいな色の「カラフルみの虫」が出来上がる。

 

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たい

2011年10月25日 | エッセイ

夜8時過ぎまで仕事をしてから、JoyFitで運動をして家に帰ったのが10時半。

それから鯛の刺身を食べながらビールを飲むんだからダメだよな。

タイが洪水で大変なことになっている

 

この国には2回行ったことがあるのだが、大変良い印象を持っている。

一度目は妻と観光旅行。

とにかく何を食べてもおいしいし、人々はニコニコしていてさすが「微笑みの国」と思った。

その時はバンコクとプーケットに行った。

日本女性はどこに行ってもモテモテで(タイの男性は世界で最も美しいのは日本女性だと思っている)、プーケットではパラセーリングをやったのだが、日本女性が最優先。その他の人々は後に回される。

「たいがいにしろ!」と言いたくなるが、あまりにも露骨なので、笑いが出る。

果物の王様、ドリアンを初めて食べたのもこの時。

妻と私以外の大抵の日本人は食べたがらなかったが、私たち二人は「旨い旨い」と言って食べたなぁ。

 

二度目はボランティアでタイ北部、ラオスの国境近くのコークワオ村という所に行って小学校の校舎を造った。

造ったと言っても俺が行った時はほとんど出来上がっていたんだけどね。

行った初日にじゃんがらをやって太鼓や鈴を鳴らしたら村の人たちはノリノリだった。

そこではホームステイしてタイの普通の人と同じ食事、お風呂などを経験した。

タイの人々はすごく親切で待遇がよく、いつまでもそこに滞在したかった。

夜空の星がものすごくきれいだった。

トッケーがケラケラ鳴いていた。

 

タイのトッケーの泣き声

 

 

そんなタイが困っている。

タイは昔から親日的な国で、日本が米不足で困っていた時に米を送ってくれた(その時の多くの日本人は「タイの米はまずい!」と言って不評だったが)。

東日本大震災のとき、1日の給料が300バーツ(750円)で働いているような人たちが、その3分の1に当たる100バーツ札を募金箱に入れていくことも多かったらしい。大金である。「たいしたもんだなぁ」と思う。

タイ政府は、震災から3日後に4億5000万円相当の支援予算を組んだ。

 

俺も何かしたい。

タイ政府に俺の1日の給料の3分の1に相当する6000円を寄付することにした。

ファミリーマートで受け付けているらしい。

 

いずれ退職したらまたタイに行きたい。

 

 

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週刊漢字

2011年10月24日 | エッセイ

毎日新聞に毎週出ている漢字クイズ。

今日のはこれ。

1)磐越西線  2)須賀川市  3)安達太良山

 

 

答えは1)「ばんえつさいせん」、2)「すかがわし」、3)「あだたらさん」。

答えの欄に、「秋の行楽シーズン。福島はいかが。」と書いてあった。

この問題を出題した人は優しいな。

 

ちなみに福島県にはこんな所もある。読めますか?

 

1)会津坂下町   2)柳津町   3) 桑折町  4)  飯豊山   

 

ローカルだが、いわき市にはこんな所もある。

1) いわき市「勿来」町   2) いわき市三和町「差塩」  3) いわき市平豊間字「兎渡路」

4) いわき市豊間字「合磯」  5) いわき市「菅波」  6) 「閼加井岳」

7) 「雨降山」

 

いわき市の答えだけ載せておく。

1) なこそ  2)さいそ   3) とどろ   4) かっそ   5) すぎなみ  6) あかいだけ   7) てんきちょうやま

 

読めないねぇ。特に最後が。

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府中へ、そして三冠馬誕生

2011年10月23日 | 競馬

昨日は息子の部活が無かったおかげで、早めに上野に着いてのんびりできた。

昨日のブログのその後。

 

作家の原民喜に顔が似ている「やっちゃん」と、作家の逢坂剛に顔が似ている「あけちゃん」と、作家の川端康成に名前が似ている「カッパちゃん」、そして誰にも似ていない俺の4人で焼き鳥屋に行き、その後何やらおしゃれな酒場に行ってビールやら日本酒やらを飲んだ。

そして3人と別れた後に上野駅にくっついている立ち食いでラーメンを食べてしまった。

ますますメタボ体型になっていく。

 

ちなみに原民喜はこんな顔。

 

そして逢坂剛はこんな顔である。

 

カッパちゃんの名前は「川端康夫」だ(すまん、本名を明かした)。

 

今日は東京競馬場へ。

 

今回は遊び半分に行く訳ではない。

ちゃんと目的があるのだ。

どうしてもFujiFilmのデジカメFinePix X100が欲しい。

そのために10万円そろえたい。

したがって、俺は1万円を競馬で10万円にしなければならない。

そういう訳で朝早くから府中に繰り出し、指定席Aをとって競馬に臨んだ。

結果は+1860円。

なかなか思い通りにはならんな。

指定席Aは2000円なので、結局マイナスである。

 

今日はオルフェーブルが菊花賞で三冠に挑戦した。

俺は思い切って、こんな馬券を買った。

結果は1着。

オルフェーブルは今年の冬までは5戦して1勝しかできなかったのに、春から急に強くなって連戦連勝。

今日はレコードにコンマ1秒だからやっぱ強かったんだな。

 

それにしても馬券おやじ、馬券お兄ちゃんたちを見ていると面白い。

俺の右隣に座ったおやじは、朝からビールを飲み始め、その後ハイボールを飲み、そしてずっと昼寝をしていた。

菊花賞の時も起きなかったので、この人は一体何のために競馬場に来たんだろうと思った。指定席まで買ってんのに。

 

左隣のそのまた隣のおやじは、競馬中、「あ、3番もっと前に行け」とか、「あー何やってんだ!い○ぞ○(騎手の名)」、とか「差せ、差せっ!」とか頭の中に浮かんだことを全部口に出すタイプで、こういうのはたくさんいる。

 

俺のすぐ左のおやじは、朝、席に着いた時はやたらとテンションが高く、声が大きかったのだが、レースが進むに従って徐々にテンションが下がり、声が小さくなっていった。

最終レース直後はひっそりと「あー、馬連にしとけば良かった」。

後悔の言葉は何度も聞いたが、ついに「当たった!」という声を聞くことはなかった。

 

右の右のお兄ちゃんは「馬鹿!何やってんだ、あんな外を回って!!」とか「馬体を寄せろよ馬鹿!」とかやたらと「馬鹿」を連呼する。

つまりレースが自分の予想通りに行ってない訳で、一番馬鹿なのは自分であることを知らないことが不幸である。

この人からも「当たった!」という声は聞かなかった。

 

つまり、いろいろ楽しい二日間だった。

 

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上野

2011年10月22日 | エッセイ

学生時代の山岳部の仲間と飲む約束をしたので、上野に来た。

小沢昭一さんは上野が大好きで、うろうろしていると幸せな気持ちになるそうだが、俺もこの街は嫌いではない。

待ち合わせの時間より3時間ぐらい早く来て、うろうろした。 上野から御徒町にかけての怪しい店はなんだか見ているだけで楽しい。

今日は上野公園で競馬実況を聴きながら人間ウォッチング。

「ホームアローン2」の、ハトおばさんのような人がいた。

 

さて、これから呑みに行ってくるか。

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