目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

手鎌で稲刈り、手伝わせてもらいました

2010年10月12日 | ぷち農作業
集落の80歳をこえてなお現役で頑張ってらっしゃるお母さんの
田んぼの稲刈りを手伝わせてもらいました。
いくつもある田んぼの中で、
どんなに水抜きしても、うまく水が抜けず、コンバインが入ることのできない田んぼ、
そんな沼田んぼに入っての収穫作業です。


(最近ブログがとどこおっていたのも、この作業の後の、
あまりにもきつい筋肉痛が原因。
がに股でないと歩けないくらいに、激しい筋肉痛になりました)

3年前も手伝わせてもらいました。


今年は、2度にわたる台風のせいで
稲がバッタリと倒れてしまいやっかいでした。


泥の中では、足を引き抜く作業が容易でなく、
すごいところだと、1歩歩くのに1分かかる場所もありました。
前に進めないのです。足をとられて。


そんな場所での、秘密兵器はコレ。




ソリです(笑)


これに稲を入れて泥の中を進み、山盛りになったら畦に置きに行くのです。






3年前も思いましたが、今年も思いました。

何故に、こんなにも非効率な場所を毎年続けて苗を植えるのか、
そして、こんなにも非効率な場所の稲を毎年刈り続けるのか、


・・・・答えがだせませんでした。

なんか、そんなこと考えるのも申し訳ないくらい疲労度が濃かったです。



でも、こんなこと思いました。

今、私はずっと昔の、そうだなあ…江戸時代とそんなに変わらない精神土台を持つ人達の中で
仕事をしているんじゃないかな、と。



仕事の前に、お母さんから、この田んぼがどんな風にして出来上がったのかを聞きました。



「赤泊の徳和のほうから、親方が若いモン5,6人連れてきて、
この田んぼの3枚を1枚にしたんだ。

土建会社なんて会社がまだないから、たぶん知り合いのモンを連れてきたんだろ。



食事は3食だしたけど、魚やらご馳走はだせないで、

ご飯とみそ汁と漬けモンと、あと野菜の煮たのくらいしかだせなかったけれど、
誰も文句も言わんかった。

魚なんて贅沢なモンだせんし、山の中だしな。

泊まったのかって?そりゃそうだ。
車なんてない(時代だ)から、徳和まで毎日よう通えん。


でも雨が降ると、作業がないから
(食事だしてもらうのが)悪いと思ったんだろ、「ウチに帰ります」言って
出て行くのな。雨の中」


戦争が終わったばかり。
皆必死に生きていた頃の、田んぼを広げるための仕事の話。

みんな、一生懸命生きていたんだなあ、と思えるお話。


…と言っても、それは後日思えたことで、聞いているその時は
ただもう必死でしたよ。
稲刈ることに。


こんなに頑張って作った田んぼを、人間側が刈るの大変だからと
簡単にはやめられない、

言葉で言うのは簡単だけど、守り続けるのは
苦渋の連続ですね。


行政が支えなくてはいけないのは、こんな人たちではないかな、と思います。



朱鷺認証米のPRのためというのはわかるけれど、
地井武男さんや里田まいさんというような芸能人をよんだり、
都会の広告会社に冊子作ってもらうことに、お金を使うのでなく、

佐渡の土地に根をはって、
こんなにしてまで頑張ってくれている農家を支える方向に、
お金を回したほうがいいのではないかと思います。

痛む太もも抱えて、心から思いました。






朝から用意してもらった昼食が、しみじみ美味しかったです。
ありがとうございました。(合掌)





芸能人を起用して放映したりするPRは、果たして行政がするべきことなのかしら、と
思い続けている私に、愛(同情)の1クリックを→






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4 コメント

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Unknown (ayako)
2010-10-13 09:55:45
息子さん2歳ですね。おめでとうございます☆

わたしの実家の田んぼも、もともと沼地だったところだったので、水はけが悪く、機械が埋まったり、作業の大変なところです。(やっぱりそりも使ったことありましたよ)

だけど、小さいころからあの田んぼが大好で、なかなか最近は手伝いにもいけないのですが、どうにかして残してほしいなぁ、と思っています。


この田んぼもずっと続いていくとよいですね。
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Unknown (ayakoさんへ)
2010-10-14 00:18:37
わあ!すごい覚えていてくださったのですか。
す、すごい!
そうなんですよ。いつか会ってやってくださいね。

そうですか、そりを使う農地は決してウチのような集落だけの話ではないのですね。

そういう田んぼはやっぱり思いいれも多いのでしょうね。手間がかかるだけに。

代を超えて、受け継がれてほしいですね。
私も来年もお手伝いに行きたいと思っています。
返信する
こちらも手刈りよ〜。 (あきちゃん)
2010-10-17 20:47:34
手刈り、おつかれさま〜!!
こちらも、水がぬけにくく、
毎日手刈り、してますよ ^ ^

慣れると楽しいもんです。
毎朝、稲刈り鎌をピカピカに研いて、
ワラをしっかりと濡らして、

サクサク刈っては、くるくる〜っと縛る、
技を磨くことに無心になる。

これが百姓ってもんだわ〜、と。

これがさりげなくできる身体であり続けたい
と、願うのです。

干している稲の匂いっていいですよ。
ハイジの気分!
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Unknown (あきちゃんさんへ)
2010-10-19 09:23:18
こんにちは、そしてお疲れ!
今ももしかしたら手鎌で頑張っているのかもしれないね。柳平さんのところでダンナが会ったと、そして朝稲刈してから来た、と聞いた時は、どひぇ~と思ったよ、ホントに頑張っているんだね。
動画で餅つきの様子を見て、あ、ブログに載せたいって思ったよ(笑)楽しそうで。
あきちゃんのような人を真の百姓っていうんだろうね。私は、百姓になれないかもしれない…。
でも、えせ百姓を目指して頑張るわ。
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