日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

イソップ寓話 猫の首に鈴

2009-10-25 | つれづれ
猫の首に鈴の原文(日本版)をご紹介しましょう。

ある時、
鼠大勢集まりて談合しけるは、
『いつも、かの猫という徒ら者に捕らるる時、
千度(ちたび)悔ひても、その詮なし。
かの猫、声を立てるか、足音でもすれば、
かねて用心して捕られぬ覚悟をもするなれども、
ひそかに近寄りて来るゆゑ、折々油断して捕らるるなり。
いかにせば良からん』と言ひければ、

一つの鼠進み出でて申しけるは、
『それには、何より良き手段あり。
かの猫の首へ鈴を付け置かば、
たとえ足音はせずとも、こなたに油断はあるまじ』といふにぞ、
皆々『もっとも然るべし』と言ひけるが、

大勢の鼠の中より、
誰あって『猫の首へ鈴を付けに行かう』と言ふ者なければ、
終にその談合は止みにける。

その如く、人も後先の勘弁なく、
了簡(りょうけん)ありげに口を叩く者は、鼠に等しく、
ついには恥をかくものなれば『口は災いの門』と思ふべし。」


これは、江戸時代に書かれた伊曾保物語にあるお話です。
題名は「鼠の談合の事」です。

私たちが身近に読んでいるイソップ寓話も
江戸時代に翻訳されていたとは驚きです。
コメント
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