伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

今思えば、筆者が最初にバロック音楽を聴いたのはJ.S.バッハ:イタリア協奏曲(BWV971)の検証する。

2024年12月30日 | J.S.バッハ制作音楽

最近バッハの音楽を聴く場合はなるべく時代背景を調べ、歴史と照合して楽しんでいる様にしている、筆者は日本人である為(キリスト教)宗教問題については知らない事が多く、ユダヤ教、イスラム教等もまるで無知である、ある程度の基本事項は理解する事は必要とも思い70の手習とも思い学んんでもいる。勿論今後カンタータ、宗教曲等の聴き比べ等有利な事も多いのではと無思う・・・?

しかし、今日は、「協奏曲」と名乗っているのに、たった一人で演奏する曲、バッハの「イタリア協奏曲」を取り上げます。 当時の先進国であるイタリアで誕生 そもそも「協奏曲」とはいかなるジャンルなのか・・?
これは時代によって少し異なります。 古典派以降、ロマン派から近現代に至る「協奏曲」は、オーケストラをバックに独奏楽器・・・多くの場合、独奏楽器はオーケストラをバックにしても音が良く聞こえる「鋭い音の」のヴァイオリンや、「大きな音の」ピアノが使われますが、現代では、ありとあらゆる弦楽器・管楽器、果ては打楽器を独奏楽器として扱うものもあります・・・・が、メロディーを歌い上げ、時には「カデンツァ」と呼ばれる独奏楽器が単独で華麗なる技巧を披露するセクションなどを挟みながら、ソナタ形式に則って書かれる、大規模な曲です。 

クラシック曲の人気投票をしても、メンデルスゾーンやブラームスやチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、ショパンやチャイコフスキーやラフマニノフのピアノ協奏曲は、上位の常連です。クラシック人気の牽引役といってもよいでしょう。 しかし、話が古典派以前のバロック時代になると、少し事情が違います。独奏楽器が一人の場合と、「コンチェルト・グロッソ」と呼ばれる独奏楽器が複数の協奏曲も存在します。 また、独奏楽器・独奏楽器群が、古典派以降は管弦楽となりますが、バロック時代は管楽器がまだまだ未発達のため、弦楽合奏のみ、ということが珍しくありませんでした。
そして、この「協奏曲様式」は、当時の先進国であるイタリアで誕生しました。ヴィヴァルディの有名な「四季」などもこのバロック時代の協奏曲の一つです。 シンプルに聞こえるが実はかなり複雑であった様です。
そして、この「音色を変えることができる機構」を利用して、「イタリアの協奏曲形式」の中の独奏楽器と、合奏部分の対比を付け、そのすべてを一人の鍵盤楽器奏者で弾いてしまう曲を作ろう、と考えたわけです。



音楽後進国ドイツのバッハは、異国である、フランスと、イタリアに範を取った鍵盤楽器の曲集、「クラヴィーア曲集第2巻」を1735年、刊行します。その中におさめられた「イタリア趣味によるコンチェルト」こそ、現代では「イタリア協奏曲」と呼ばれている独奏曲で、現代では、ピアノで頻繁に演奏されます。若いころ熟達したバッハの「イタリア的弦楽の協奏曲を鍵盤楽器1台で弾いてしまう」という作曲技法がいかんなく発揮されたこの曲は、その快活なキャラクター、シンプルに聞こえるのだけれども、実はかなり複雑な構造を持っていることなどから当時から評判となり、今では、日本のピアノを学ぶ小学生などにも広く弾かれる人気曲となって、世界中で愛聴されています。
この作品はライプツィヒ時代、芸術的に最高の円熟期に達した時に、チェンバロ練習曲第2巻の中で無伴奏独奏協奏曲の形式に再び関心を寄せ、1734年作曲し、イタリア協奏曲というこの曲種の「唯一無比の傑作」として音楽会に提示したものであるともいわれたいるそうです。それとアントニオ・ヴィヴァルディはバッハのこの様なイタリア風の曲から発掘されバッハ以前の作曲家ではあるがバッハの発見以降見つかった作曲家でもある。

アントニオ・ヴィヴァルディ(Antonio Lucio Vivaldi)1678年、イタリアのヴェネツィアに生まれ、1741年ウィーンで亡くなった、「赤毛の司祭」とあだ名をもつ作曲家、ヴァイオリニスト。司祭となってからヴェネツィアのピエタ女子養育院の音楽学校で指導にあたり、この学校のために多くの曲を書き発表しました。作品は広範にわたり、特に協奏曲のスタイルの確立に大きく寄与し、後輩のバッハや古典派の作曲家たちに多大な影響を与えました。ヴァイオリン協奏曲、特に一般的には『四季』で知られるヴィヴァルディは、バロック音楽の器楽音楽の発展に大きく貢献し、特に協奏曲の形式で、ヨハン・セバスチャン・バッハ(1685-1750)をはじめ、多くの作曲家に影響を与えました。 



所謂バッハは其れ迄伴奏楽器であったチェンバロを演奏楽器に変えた作曲家でもあり、そのチェンバロ(独: Cembalo, 伊: clavicembalo)は一般的に「強弱弱」と演奏するとされている三拍子の曲を、バッハはどうやって演奏していたのでしょうか。チェンバロでは強弱はつかないので、音の長さを「長短短」と演奏し三拍子を表現していました。私たちが会話の中で、強調したい部分をゆっくり話すのと同じです。ピアノはメロディを美しく表現することに関しては、チェンバロより長けているといえるでしょう。一方で、チェンバロでは全ての音が主役です。複数のメロディの絡み合いと和音の変化が明確に感じられる楽器なのです。

ピアノは弦を下からハンマーで打って音を出します。そのため打弦楽器とも呼ばれます。一方でチェンバロは弦を爪ではじくことで音を出します。そのため撥弦楽器とも呼ばれます。ギターと同じような仕組みなんです、チェンバロの鍵盤は、上段がピアノで下段をフォルテで強い音が出る様に2本同時に弦の音が出る仕組みで、チェンバロにはペダルはありませんが、音の表情を変えるためのレジスターという機能があります。1つの鍵盤に付き3本の弦が張られていますが、レジスターを使い1オクターブ上や下の音を一緒に鳴らすことで、音色や音量を調節することができます。また、二段鍵盤の上鍵盤と下鍵盤を使い分けることで音の強弱を生むこともできます。
当時から音響上の対比を明確にするため、バッハは フォルテとピアノという強弱記号を用いている。単なる強弱の差というよりはむしろ音色の相違を意図したことに注意し、演奏者には創意工夫が求められる。今日たいへん親しまれているバッハの鍵盤作品であるが、バッハ存命時にも 珍しく非常に人気があったと言われている歴史的にも面白い話でもある。

トン・コープマン(Ton Koopman)の演奏を聴く。オランダ、ズヴォレ生まれの鍵盤奏者、指揮者。。アムステルダム音楽院でレオンハルトにチェンバロを、ヤンセンにオルガンを学ぶ。ソロ活動から始め、79年にオリジナル楽器によるアムステルダム・バロック管弦楽団と合唱団を組織し、コンサート、録音と活発に活動をしている。即興演奏の名手で、情熱的なソリストとしての演奏はそのままオーケストラ演奏でも当てはまり、生気に富んだ演奏がバロック音楽に新しい息吹を吹き込んだ。コープマンの意欲的な活動の中でも、バッハ・カンタータ全集の録音は大事業として、ドイツ・シャルプラッテン・ベルリンのECHOクラシック賞やBBC音楽賞、エクトル・ベルリオーズ賞などを受賞、またグラミー賞やグラモフォン賞にノミネートされた。オランダ・ライデン大学教授。英国王立音楽院の名誉会員。オランダのバロック音楽祭“Itinerarie Baroque”芸術監督。

コープマンは指揮、鍵盤演奏、作曲・編曲をこなす古楽界の鬼才。そんな彼がバッハのチェンバロの名曲を生き生きと斬新に奏でている。



イタリア協奏曲~バッハ:チェンバロ名曲集

 01半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV903
  1.半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903 Fantasia
  2.半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903 Fuga
 02フランス組曲第5番ト長調BWV816
  1.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Allemande
  2.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Courante
  3.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Sarabande
  4.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Gavotte
  6.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Loure
  7.フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816 Gigue
 03「音楽の捧げ物」BWV1079~3声のリチェルカーレ
  1.3声のリチェルカーレー音楽の捧げもの BWV1079から
 04トッカータ ト長調BWV916
  1.トッカータ ト長調 BWV916 Presto
  2.トッカータ ト長調 BWV916 Adagio
  3.トッカータ ト長調 BWV916 Allegro e presto
 05イタリア協奏曲ヘ長調BWV971
  1.イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971 Allegro
  2.イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971 Andante
  3.イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971 Presto

トン・コープマンは、天才の名に値する現代を代表する鍵盤奏者の一人であり、必聴の名盤である。特にフランス組曲の清冽さとのびやかさを並存させた名演は特筆すべき部分である。
バッハのチェンバロ作品の名曲をコープマンの演奏で聴きたいという方には絶好のCD。値段も安く、お買い得。コープマン未体験の方はこのCDで「入門」するとよいと思う。
演奏はいつも通り個性的で自由奔放。楽譜にない装飾音をちりばめ、コープマン自身のカラーを全面に押し出している。人によってはクドくて軽薄で「こんなのバッハじゃない!」と思うかも知れない。それも自由。コープマンの演奏は演じる側も聴く側も、音楽に対して自由になれるところが最大の魅力なのだ。



新旧のレオンハルトの弟子たちの演奏を聴き比べる、トン・コープマン同様鍵盤の師匠はグスタフ・レオンハルト(Gustav Leonhardt)でもあり同様ピエール・アンタイ(Pierre Hantaï)もレオンハルトは師匠でもある、1964年生まれのフランス国籍のチェンバロ奏者、指揮者である。父親はハンガリー生まれの画家、シモン・アンタイ(Simon Hantaï, 1922 - 2008)で、抽象画、特にカンバスを丸めて、それによって絵の具が広がり、転写される技法で知られている。ピエール・アンタイは、チェンバロをアーサー・ハースに習った後、2年間アムステルダムでグスタフ・レオンハルトの教えを受け、自身の模範とし、1980年代中頃から師の指揮の下で演奏活動を始めた。また、ジギスヴァルド・クイケンやフィリップ・ヘレヴェーともしばしば共演した。1990年代からは、独奏者、小規模のバロック音楽アンサンブルの指揮者としての活動を行っている。

以前も紹介はしたが、特にピエール・アンタイ(チェンバロ)演奏のJ.Sバッハ : ゴールトベルク変奏曲は素晴らしいの一言であった。
仕様楽器 : ドイツ式の楽器に倣って、ヨンテ・クニフとアルノ・ベルトが製作(2002年製)
録音:2003年、オランダ ハーレム、洗礼派教会にて録音
との詳細がある、音質も実にクリヤーで、変に技巧がどうのこうのといったようなこともなく、純粋に音楽に浸ることができた。やはり最新録音の為極上のチェンバロ演奏を聴くことができるアルバムでもあった。



J.S.バッハ:
  1.コラール『ただ愛する神の摂理にまかす者』 BWV.691
  2.幻想曲とフーガ イ短調 BWV.944
  3.イギリス組曲第2番イ短調 BWV.807
  4.コラール『ただ、愛する神のみ旨に従うものは』 BWV.690
  5.コラール『わが確信たるイエスは』 BWV.728
  6.イタリア協奏曲 BWV.971
  7.イギリス組曲第6番ニ短調 BWV.811

 演奏者:ピエール・アンタイ(チェンバロ)
 使用楽器:ミヒャエル・ミートケ、ベルリン1702年製、ウィリアム・ダウド、パリ1984年製、ブルース・ケネディ、アムステルダム1994年製
 録音時期:2014年4月
 録音場所:オランダ、ハールレム
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)



鬼才チェンバロ奏者ピエール・アンタイによる、バッハのイタリア協奏曲、イギリス組曲などライプツィヒ時代の鍵盤作品を中心にしたアルバム。
バッハは、ヴァイマール時代にヴィヴァルディを筆頭とするイタリアの協奏曲の形式に魅せられ、以降研究を重ね編曲を含めいくつかの作品を完成させました。特に『イギリス組曲』の第2番からイタリア・バロックのスタイルを模した音楽を書き、『イタリア協奏曲』はそうした研究の成果を存分に有しており、華やかなイタリア風の様式を1台のチェンバロで弾く意欲的な作品で、バッハには批判的であったヨハン・アドルフ・シャイベも、この作品には「単一楽器による協奏曲の模範」という賛辞を与えています。
またこのアルバムは音質的にも大変優れているため、挙げさせて頂きました。



確かに最近ジャンパーケーブルを自作しFYNE AudioF500を駆動する事が多くなってはいる、バッハがこの頃作曲したイタリア音楽の風潮はやや地味目なドイツ音楽とは違い、温かで爽やかな実に地中海イタリアの陽気で明る雰囲気を込めた音楽も実に楽しく寒い冬に聴く曲としては明るい気持ちにさせて頂ける様です。

特にこのヴァロック時代の演奏は、腕を使わず拳を広げ指先を丸く鍵盤を叩くとよりヴァロック時代の音が感じられるそうです、またコルネリア・ヘルマンの奏でる筆者が好むファツィオリ・ピアノでの演奏はピアノの低域の再生は真空管と組み合わせたTANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetが勝る、やはりヴンテージTANNOYⅢLZユニットの威力とも言えよう。



以前も紹介はしたが筆者好みのピアニスト、コルネリア・ヘルマン(Ccornelia Herrmann)1985年よりザルツブルク・モーツァルテウム音楽院でピアノを学ぶ。 1996年、ドイツのライプツィヒで開催されたJ.S.バッハ国際コンクールで最年少19歳で最高位を獲得。また1999年ザルツブルクで開催されたモーツァルト国際コンクールでは特別賞を受賞。これまでにボッフム交響楽団、中央ドイツ放送室内フィルハーモニー、イスラエル室内オーケストラ、カメラータ・ザルツブルク、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団、日本国内ではNHK交響楽団、東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団、九州交響楽団、大阪センチュリー交響楽団、山形交響楽団、オーケストラアンサンブル金沢等と共演。 これまでにG.ボッセ、M.ホーネック、U.ムント、R.ノリントン、Y.スダーン、C.アルミンク、N.マリナー、J.ジャッド等の指揮で演奏している。オーストリアをはじめ世界各国でソロ、室内楽そしてオーケストラとの共演と活躍、ラジオ(ORF、NDR、MDR)録音も多数行っている。2006年には「N響アワー」にも出演。ビクターから発売された2枚のCDはいずれも高い評価を得ている。 近年の活躍には目を見張るものがあり、ソロ活動の他、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーとの室内楽、クリストフ・ゲンツ(テノール)とのコンサートなど、若手ピアニストのホープとして注目を浴びている。2012年7月には札幌で毎年開催されているPMFに招待され、ファビオ・ルイジ指揮のオーケストラと「ペトルーシュカ」の演奏の他、リサイタル、室内楽公演に出演、絶賛を博した。



バッハ国際コンクールに最年少で最高位に輝いた経歴を持ち、フランス組曲とフランス風序曲の録音で好評を博したコルネリア・ヘルマンが、今作ではバッハの「イタリア」作品を取り上げます。
 有名な「イタリア協奏曲」や「イタリア風のアリアと変奏」、ヴィヴァルディなどイタリア人作曲家の作品のバッハによる編曲他を収録。
 イタリア、ウンベルティーデで、銘器ファツィオーリを使用しての録音です。
J.S.バッハ:
 [1]-[3] イタリア協奏曲 へ長調 BWV 971
 [4]-[6] 協奏曲 ニ短調 BWV 974(原曲:A.マルチェッロ:オーボエ協奏曲 ニ短調)
 [7] 前奏曲 ロ短調 BWV 923
 [8] フーガ ロ短調 BWV 951(T.アルビノーニの主題による)
 [9] フーガ イ長調 BWV 950(T.アルビノーニの主題による)
 [10]-[20] イタリア風のアリアと変奏 イ短調 BWV 989
 [21]-[23] 協奏曲 ト短調 BWV 975
(原曲:A.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV316)

 ■演奏者:コルネリア・ヘルマン(ピアノ)
 ■録音:2014年6月/聖クローチェ美術館(ウンベルティーデ、イタリア)

ファツィオリ・ピアノによる演奏で、バッハの協奏曲や“イタリア”に関わりのある作品を収録。ヘルマンのピアニズムは非常に爽やかな印象を与えてくれる。各音が明瞭かつ豊かな響きを伴って歌い上げられるのだが、とりわけ「イタリア協奏曲」では演奏と作品とが見事に手を取り合っていると思う。ヘルマンによる、イタリアン・バッハへの誘い実自然な低音部から輝くような高音部にファツィオリ・ピアノも魅力満載で心地いい良い響きでもある。ブラボー!
今年はこれで終わりますが、皆さま良い歳をお迎えくださ合い、来年も宜しくお願いします。

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