最近真空管のアンプに替えJAZZを聴くことが多くなった。思うに、以前のアンプと比べダイナミックに聴ける、演奏が良いのか?
いや違う、レンジが広く成ったのか?いや違う、やはり臨場感であろう、そうような疑問ができ、久しぶりに以前の(おまけ)システムに繋ぎハーモナイザーと音楽の友のおまけのMT管プリメイン、TEACとTANNOYが共同開発したArmoniaのMA-7にも繋ぎ試聴するが、いずれも結果はSV-501SEの出す音が良かった。
臨場感など特に弦楽器は火屋のアンプが断然良く、拙宅のTANNOYとの相性もよく、ヴァイオリンのユニゾンも凄くうまく響く、兎に角TANNOYのⅢLZを鳴らすツボは抑えている感じだ。当分はこの火屋のアンプオンリーで良いかも知れない?
今まで視聴した限りに於いては、何れにせよSV-501SEというパワーアンプは初段MT管6BM8/PCL82の影響を大変受けやすのかも知れないと思う。
実は、ヴァイオリンの音はなんと、4オクターブ音域が出て、これは一般的なピアノ88鍵が7オクターブと少しなので、ピアノの鍵盤の半分以上の音域がでることになり、他の弦楽器と違う、使用されはじめは民衆が楽しむダンスや歌の演奏に使われていた楽器と聞くが、その素晴らしさが次第に認められ、中世ヨーロッパの国王の住む宮廷のオーケストラに取り入れられるようになったそうです。
又ヴァイオリンは重音(和音)を出すことができます楽器の構成上、最大2つまで重音が可能なため、メロディやハモりに厚みをつけることが可能でもちろん、ビブラート(手首から指先までを使い弦を動かす)を用いることで音にゆらぎをあたえることができるので歌うように演奏もできます。
そしてヴァイオリンはギターよりボディのサイズが1/2以下なのに音の大きさはギターの2倍以上!こんな楽器はなかなかありません演奏者の感情がそのまま表現できるため、心から陽気な音を出せたり、大胆なほど力強い音を出せたり、
泣くような悲しみの音を出すことができます。弦楽器の中でもひときわ華やかで、オーケストラでも中心的な存在です、その辺りの再現音域を出すこのは難しい。
筆者は以前にもアップしたがバッハのパルティータの演奏も有名であるが、ナタン・ミルシテイン(ヴァイオリン)は好きで良く聴く演奏者である。ミルシテインの代表作《パガニーニアーナ》珠玉の小品集です。特に自作曲《パガニーニアーナ変奏曲》をテスト演奏で聴いてみたが聴くとテストでなく聴き入ってしまう(笑)
Nathan Milstein 'Paganiniana'
次は声楽、何度聴いても良い、カラスのカルメンを選んで見る。
昔聴いたカラヤン/カラスも好印象に残る一枚だが、当時セットで購入は高額で購入はできなかった、今思えば残念なことをした。
やはり人の声は大切な要素であり、今回はマリア・カラスを選んでみた。あとはビゼーと言えばカラスこの曲は昔から良く聴き、特に「ハバネラ」を熱唱するカラスは歌舞伎の役者が見得を切る感じに似て、特にカラスがカルメンに成り切った感じがすきな所です。
ビゼー《カルメン》「ハバネラ」マリア・カラス
次は今回仕入れたMT管の一部、東芝製、NEC製と松下製のMT管である・・・(笑)松下等は発売当時から海外の下請け生産も多くてがけ「まねした」等と言われた時期もあり、支那製品と変わらないが共産党独裁政治ではこれ以上の発展は疑問である。今現在製品も当初より安定した製品が出来ているのに残念な事です。
今回ヤフオクにて、初段管13本の掲示があり、その中には東芝のペアー管を含めたの物も含まれた物を競り落とした、又予定外の出費になってしまった貧困老人には大変厳しい。
中には、先日球切れした松下製もあり、マッチングするかも楽しみです。まとめての買い物は割安感と思う、勿論東芝製のペアマッチングは2セットあり、今後大切に使って行きたい。
何処かで読んだ雑誌の記事に松下製真空管は昔、英国のMullard社の下請けをしていた実績があり、品質も良好だと読んだ記憶があります。
本日届いた海外便、開封すると、勿論イギリスから届いたTELEFUNKEN流石にパッケージも古さを感じる。
今回購入した6BM8/PCL82管の一覧表です。
1.TELEFUNKEN PCL82 1セット
2.NEC 6BM8 1セット プラス予備管1本
3.松下製 6BM8 2セット
3.東芝製 6BM8 1セット
4.東芝製(ペアー) 6BM8 2セット
総計 15本を交互に聴いてみる
6BM8は別名ECL82の欧州系の管です。やや大き目の出力用5極部と高μの3極部の複合管です。原型は300mAトランスレス用のPCL82(16A8)で、日本では600mA用の8B8が多く使われていました。6BM8のヒータ電流は780mAと大きめです。
本日以前注文したTELEFUNKEN PCL82がイギリスより郵便にて配達される、封を開けるとしっかり梱包された待望のTELEFUNKEN初段MT管が出て来た。
まるで宝箱を開ける感じです。可也古そうなパッケージを開封し撮影をし、足の部分を良く清掃し接点回復剤を塗布し、太さは松下製MT管とかわらず、叩くと意外と高音がする、SV-501SEのパワーアンプに装着した。
エージングは済んでないが早速視聴すると全体的に東芝、松下管と比べ音量は小さめである、でも音質は一言で言って凄く綺麗な音と感じる。
松下管も良いがTELEFUNKENの音質が実に雅な感じの音で何故か品位のある音、宮廷音楽を聴くには打って付けの初段MT管でこの辺りがSV-501SEと相性が良いと言われる所以か?さて期待したMT管だが、筆者が感じる事は一般的に音楽を聴く場合はTELEFUNKENより松下(ナショナル)管が相性は良いと思う、やはり視聴しなければ結果は解りません。
しかし筆者はこのMT管は音が綺麗過ぎ申し分ないが声楽は松下管に軍配を上げる、リアルなニュアンスの人の声は国産管が心地よい。
JAZZ系統はもう少し生々敷く聴こえるMT管が良いかも知れない、オケを含めクラシックを聴くには実に塩梅が良く生々しい音が聴ける。この初段管TELEFUNKEN PCL82で聴くと実に透明度の高い演奏が聴ける、バッハってこの様な綺麗な曲だったのかとつい疑問を抱いてします・・・・・・?
今回購入したNEC製のMT管があり早速繋ぎ試聴したが東芝、松下製より若干元気が宜しく、特にJAZZ系統には面白く聴けそうである。
結果的には300BをELECTRO-HARMONIX 300Bに変えては試聴してないが、PSVANE 300B Hifi で聴く限りは国産品との相性は一番良好である。今まで東芝製は1セットしかなく今回違う東芝製も聴くが個体差はあまりなく、流石ペアー管が一番バランスが良いのかも知れない。
東芝製ペアーに下図の詳細が封入されていた。
全体的には東芝管がJAZZ系統からクラシック、声楽もカラスのハリのある声も聴け良いと思う、松下製は東芝性のパンチが落ちる感じもするが音楽を聴くには全く問題無い、ヴァイオリンのユニゾンは松下製が勝る感じだ、NECは意外と元気が宜しい、一度じっくりJAZZでも聴いてみよう。
約4ヶ月間初段管(6BM8)の試聴をして来たがやっと自分でも納得出来る結果が得られた。良い参考資料になったように思う。
結果として以前購入のSIMENS、TELEFUNKENのMT管は相性が良いとされていたが、筆者の環境では結果は得られなかった、今後メインの300Bの交換によっては本領を発揮するかも知れないので、大切に保管します。
あとは筆者の好きなイザベル・ファウストの弦楽器を久しぶりに楽しむ、2000年に発売された独ヘンスラー・レーベルのバッハ大全集。
当全集のヴァイオリン協奏曲でなんとイザベル・ファウストが参加していました!ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムによる演奏のもと、名手ポッペンとのドッペル・コンチェルトに加え復元されたヴァイオリン協奏曲で雄弁に語りかける演奏を披露。貴重な記録の一つといえましょう。
J.S.バッハ(1685-1750):CD 1(42'54") ヴァイオリン協奏曲集
(1)ヴァイオリン協奏曲イ短調BWV1041
(2)ヴァイオリン協奏曲ホ長調BWV1042
(3)2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
CD 2(51'40") 復元されたヴァイオリン協奏曲集
(4)シンフォニア ニ長調BWV1045
(5)ヴァイオリン協奏曲ニ短調BWV1052R
iolin Concerto in D Minor, BWV 1052R: I. Allegro
(6)ヴァイオリン協奏曲ト短調BWV1056R
(7)3つのヴァイオリンのためのニ長調BWV1064R
Concerto for 3 Violins in D Major, BWV 1064R: I. Allegro
【演奏】(3)-(7)イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)、
(1)-(3)(7)クリストフ・ポッペン(ヴァイオリン)、
(7)ミュリエル・カントレッジ(ヴァイオリン)、
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、
ヘルムート・リリング(指揮)
【録音】
(1)-(3) 1999年5月/シュタートハレ・レオンベルク、(4)-(7) 2000年1月/シュタートハレ・ジンデルフィンゲン
当全集のヴァイオリン協奏曲でなんとイザベル・ファウストが参加していました!ヘルムート・リリング指揮シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムによる演奏のもと、名手ポッペンとのドッペル・コンチェルトに加え、復元されたヴァイオリン協奏曲で雄弁に語りかける演奏を披露。
貴重な記録の一つといえましょう。弦楽器演奏、それもイザベル・ファウストの演奏となると安心して聴け演奏の旨さの沸き立つ、久しぶりのバッハのヴァイオリン演奏を堪能した。まだ初段管は多種なメーカーがあり意外と入手困難な上、価格も高額で散財もしたのでこの辺りでMT管試聴は終了する、予定以外に集めすぎ予算を大幅に超えてしまった。
次はPSVANE WE300Bも入手して試聴して行きたいと思ってます。ブラボー!
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