伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

SPENDORの音とは・・・ SP3/1Pのメンテナンスを行って見た、音質は如何になるのか・・・・?

2022年07月22日 | 真空管アンプ・オーディオ


先日オーディオ仲間の「Kさん」よりお預かりした、SPENDORスピーカーの事であるが、以前よりこの銘柄のスピーカーには大変興味があり、これ以前先代の有名な「スペンドールBCII」は、英国製のブックシェルフタイプの中でブリテッシュサウンドの美音を奏でるエンクロージャーで大変多くのファンを持っているそうであり一世代前のエンクロージャーでもあった。
実に瑞々しい魅力的な音の世界を聴かせてくれる美音と言われるスピーカーで、ウーファーは20cm口径、それに3・8cm口径のドーム・トゥイーターと、さらに小口径のスーパートゥイーターを追加した3ウェイシステムである。以前何度も試聴したが繊細で透明な品位の高い音だ。と言う意識が強く一度は手元に置きたいスピーカーの一つに挙げられるかもしれない。

この度その後継機と言われる、友人のKさんからお借りしたSPENDOR SP3/1Pのエンクロージャーの試聴は本来のSPENDORらしい楽器及び音声の質感がリアルになり、響きが自然にストレス無く出て来ます。特にピアノと弦の音色が秀逸です。艶と粘りのある弦の響き、低音域の 出方が本当に素晴らしい!等賞賛のコメントがあるが、お借りしたSP3/1Pからは残念なことにその様な鳴り方が全く聴けない、原因を調べる為、早速サランネットを外しユニットを調べる、低域用の16cmコーン型のエッジが寿命であるとが判明、そっと触れば硬化したエッジがパリッと破れるようである、これではまともな音は出ない、早速持ち主に連絡する。結果は筆者も興味深くまともなSPENDORの音も聴きたく、買い取ることで話が決まった、エッジの張替えは経験もあるので早速補修に取り掛かった。

欠陥場所は下写真の赤丸部分が硬化したスピーカーエッジであり既に若干は欠落している、触れると破損する状態です。この状態ではマトモな音は鳴らない状態であり、ボリュームを上げると音が破れてしまうのです。



外観は小さな傷、両面テープの糊残り等があり、先ずは箱の修復から始めた。両面テープはコートロンを染み込ませ少しずつノリ部分を剥がし後は塗装の修復です。
WATCOカラーで修復か柿渋液か迷ったが、両方は箱の裏側でテストする、柿渋液が自然な感じに仕上がる様ですので、箱の修復は柿渋液に決定する。中には若干傷の深い場所もあるが今回は塗装補修で済ませた。今後はある程度使ったあとはエッジにブレーキオイル等を塗りエッジをソフトにするメンテも必要であろうしかしエッジは六〜七年でエッジは老化するそうです。

低域用:16cmコーン型のエッジの購入だが意外と選択が難しい。正直エッジの凸タイプのエッジは沢山あるのですがSP3/1Pタイプの凹タイプが見つからなく調べた結果ファンテックにてSPENDOR専用を発見する価格は断然凹タイプが高額であった。コメントを見ると音質は変わらないと案内されていたが、ダンプ状態が同じが良いと思いオリジナル選ぶ、凹タイプなので今回は仕上がりはオリジナルに近い仕上がりにと、凹タイプを注文した。



あとは16cmコーン型のエッジの削除作業であるが、これがこのタイプのユニットはエッジが剥がしやすく糊残りも少なく、たとえ残っても簡単に取れる。
後の注意点はスピーカー接続端子の清掃である、接続端子は丁重に無水アルコールで汚れを落とし後に55-6を綿棒に塗布し端子を磨いた。

16cmコーン型のエッジ交換作業は簡単で最初はスピーカーエッジより接着剤を塗りそして接着し、ある程度乾けば外側に接着剤を塗りセンターに合わせ貼り後は接着部分は洗濯鋏で固定乾けば終了である。接着剤は白色ですが乾けば透明色なり乾きは簡単に目視判別できる。



スピーカーエッジは硬く触れたと同時にパッリっと破れる音がする。音が割れた事は、音が出ない理由はやはり原因はエッジの硬化であった。

スピーカーエッジの交換時期は4〜5年で交換するのが効果的だそうです。意外と短命の様です。一般的にはエッジのエージングは相当の時間が必要のようです。多分3ヶ月ほどの時間は必要である。
エッジの修復はYouTubeで色々解説も掲載されていますので、修復する前に一度ご覧頂き参考にされると良いと思います。コーナーエッジの効果は溶剤塗布によっても修復可能の場合がありますのでご注意ください。又修復し他エッジのエージングは150時間程は必要では無いかと思います。



エッジの到着までは箱の修正と共にスピーカーネットの補修であり、取り付けのボンドが取れ若干のほころびもある、他箇所もあり全て接着剤を塗り補修する。

考えて見れば購入後20年近く経過するためスピーカーエッジは勿論対応年数は大幅に経過している事は事実であると同時に接着面は綻び等もありその辺りのメンテナンスも大切で特に箱はビーズワックスを何度も塗り込み乾いたタオル雑巾でよく拭いているコクのある艶が出て実に良い塩梅になった。

外見は明るめの木目模様は実に綺麗で仕上がりも頗る落ち着いた表情だもある。



注意深くネットを見るとLS3/5aのツイター回りに付属する音質防止のウレタンがネットについているタイプに加工してあり従来の物とは違う様だある、このような形式があるのは、本来はネット付きでの視聴が正解の様である。

音質は歯切れも良く英国の音がして、気軽にスイングジャズからクラシック音楽を楽しく聴くにこの程度のエンクロージャーで十分堪能できる。
エッジ交換をして暫くエージングを済ませ中深く視聴を続けサランネット付けた状態と無い状態を聞き分けると、ジャズ系統を視聴して感じた事は音の分離はネット付が優れている様に感じた。確かに音質漏れのウレタンの効果はある様です。現在販売される形式は「Classic 3/1 」に変更されたいる。

形式はカタログ上ではこのエンクロージャーはモニターと称している様です。



スピーカーケーネットに音質漏れのウレタンが付いているのは折角の綺麗な木目を失わず、その点からも気を使った仕上げを感じたであろう。

補修も終了しボンドも乾き完成したネットである。新品同様までは修復は無理だが一応見た目は綺麗な仕上がりになった。



全ての補修及びネットは完成した、後はユニットの修復である。
この様に並べて箱を見ると分かるが、大変木目が美しくモニターと言えどこの辺りの作りは手の込んだ作りをしている事がわかる。

確かに箱は木目の綺麗ではあるが、一見箱の華奢な感じに見えるが意外に重量はあり頑丈なつくりである。老舗メーカーでもありその辺りの製造はお手の物であろう、インテリアにもシックな見た目の美しさも大切なてんでもあろう。ビーズワックスをしっかり塗り込み渋いタッチの箱に仕上げるよ乙な物でもある。



仕上げ塗装及び修復は柿渋液のおかげで上手い具合に仕上がったエンクロージャーの箱である見た目も落ち着き木目が美しい。

あとはエッジの到着待ちである。注文して二日後に到着する、早速梱包を解き改修する事にする、中身は筆、接着剤が同封されている、エッジ交換は何度も経験はある為問題なく処理できる、接着剤が透明になれば大丈夫であるので、コードの繋ぎ部分を清掃し5.5-6を綿棒でよく馴染ませスイーかーユニットを取り付ける、完了である。接着剤の白から透明に変われば固まった事は解る。
一応安全のため一日程放置し接着を確かめ音出しをする。



SPENDOR SP3/1P 1996年発売クラシックシリーズの小型ブックシェルフ型スピーカーシステム。低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。振動板にはポリプロピレンコーンを採用しており、ボイスコイルには2.5cm経のコイルを採用しています。高域には1.9cmソフトドーム型ツィーターを搭載しています。このユニットはスキャンスピークと共同開発したユニットです。エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。入力端子にはバナナプラグに対応したスピーカーターミナルを採用しており、バイワイヤ接続に対応しています。

音質はSPENDOR S3/5よりふたまわりほど大きなスピーカーです。密閉型ではなくバスレフ型で、ポートは背面に設置されています。SP3/1PのP表記はおそらくプロ用であることを示しています。
つまりスタジオモニター用途のスピーカーということでしょうか。音は繊細で緻密な感じで、しっとりと落ち着いた趣があります。小編成のクラシックや大人の雰囲気を持った女性ヴォーカルが最適なのであろう。とても美しい音を聴かせてくれるスピーカーです。
初めてこのスピーカーで好きな歌謡曲を聴いたときは、美しい演奏が、実に細やかに表現されていて聴き惚れてしまいました。この後エージングが進めば低域も良くなるとこを願うが、あと少しきめ細やかさは出てくる事に期待である。

背面バスレフ方式なのでスタンドに載せて壁から離します。スペンドールのテクニカルマニュアルにあるように、内振りに設置して正三角形の頂点で聴くようにします。ニアで聴くことで、さらにこのスピーカーの美点を確認できます。英国らしいスピーカーだと思います。
 方式          :2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型
 使用ユニット :低域用:16cmコーン型高域用:1.9cmドーム型
 周波数特性  :60Hz~20kHz
 インピーダンス:8Ω
 音圧レベル  :88dB
 最大入力   :80W
 外形寸法   :幅220x高さ400x奥行280mm
 重量     :9.5kg
SP3/1P SPENDORの好きなところはMDF合板の上につき板を張って作られているエンクロージャー(キャビネット)です。なんと、つき板(自然の木)は左右のエンクロージャーのバッフル面の木目が合わせてあり、極めて美しい左右対称の木目になっています木目調の塩ビシートを貼ったものならば、いくらでも木目?は合わせられますが、天然の木材の木目をあわせるというのはコストをかけ、こだわりをもって製作しているメーカーでなければお見受け出来ませんデザインも大変シンプルで、長年使っても飽きがこない良さがあります。

筆者愛用のLS3/5Aとの音質の違いは構造的に違いSP3/1Pはバスレス方式のためか全体的に若干だが明るい音の魅力はある様に聴こえた。この辺りは好みにもよる、LS3/5Aを後に聴くと若干渋味が漂い暗めに感じるが又演奏楽器の位置はいずれも明確に感じた。



後はUSBケーブルもグレートアップを試みる、AudioQuest Forestオーディオクエスト オーディオグレードUSBケーブル(1.5m・1本)を購入し交換した。
しかし多少は音質向上に期待したが、殆ど変わり映えはしなかった。最近は何故か「伝染病患者」では無くなって様な気がします、ある程度のケーブルを交換しこの程度で良しと思ってからは余り悩むことはなくなった。筆者の場合はケーブルにセットで1万円以上は使わないと決めている。10万以上のケーブルも見かけるがその様な余分な予算は違うオーディオ機器に回したいのが本音で有る。



それと現在使用するAIYIMA TUBE7の最新のオペアンプをしろくま製作所THS4631 デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済みの本製品はTexas Instruments社の高精度低ノイズオペアンプOPA627を8PinDIP小型変換基板に2個両面実装したものに交換してみましたが前回購入した物よりグレートアップのため価格も値上がりした、しかし以前もしろくま製作所のデュアル使用していた為か音質の差はあまり感じなかったが主粛正は若干巻いた様な気がする。

正直音質向上にはオペアンプの交換より真空管の交換が効率は高そうで有る。オペアンプの交換の効果はエージングが必要で有る程度落ち着くまでは時間がかかる様で有る。音質は音の分離が向上し特に高域が綺麗に鳴った事です。



一応筆者の機材も粗修復終了し、早速試聴に入る。
1番目としてAIYIMA TUBE7プリアンプからラックスハーモナイザーにONKYO M-8000を接続したタイプ
  2番目は同プリアンプからLUXKIT A3500因みに真空管は松下製6CA7使用
  3番目は同プリアンプからサンバレー SV-501SE300Bシングルパワーアンに因みに真空管はZaika5300使用

ジャズ系統及びクラシック系統を試聴する。SP3/1P SPENDORの好きなところはMDF合板の上につき板を張って作られているエンクロージャー(キャビネット)です。なんと、つき板(自然の木)は左右のエンクロージャーのバッフル面の木目が合わせてあり、極めて美しい左右対称の木目になっています木目調の塩ビシートを貼ったものならば、いくらでも木目?は合わせられますが、天然の木材の木目をあわせるというのはコストをかけ、こだわりをもって製作しているメーカーでなければお見受け出来ませんデザインも大変シンプルで、長年使っても飽きがこないよさがあります。
SPENDOR SP3/1P 1996年発売クラシックシリーズの小型ブックシェルフ型スピーカーシステム。低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。振動板にはポリプロピレンコーンを採用しており、ボイスコイルには2.5cm経のコイルを採用しています。高域には1.9cmソフトドーム型ツィーターを搭載しています。このユニットはスキャンスピークと共同開発したユニットです。エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。入力端子にはバナナプラグに対応したスピーカーターミナルを採用しており、バイワイヤ接続に対応しています。音質はSPENDOR S3/5よりふたまわりほど大きなスピーカーです。密閉型ではなくバスレフ型で、ポートは背面に設置されています。SP3/1PのP表記はおそらくプロ用であることを示しています。つまりスタジオモニター用途のスピーカーということでしょうか。音は繊細で緻密な感じで、しっとりと落ち着いた趣があります。小編成のクラシックや大人の雰囲気を持った女性ヴォーカルが最適。とても美しい音を聴かせてくれるスピーカーです。初めてこのスピーカーで好きな歌謡曲を聴いたときは、美しい演奏が、実に細やかに表現されていて聴き惚れてしまいました。



背面バスレフ方式なのでスタンドに載せて壁から離します。スペンドールのテクニカルマニュアルにあるように、内振りに設置して正三角形の頂点で聴くようにします。マニアのように聴くことで、さらにこのSPENDORらしい美点を確認できます。英国らしいスピーカーだと思います。
相性の良いアンプは真空管がBestであり3番目のアンプは別次元の音が聴ける。もちろん2番目のアンプではJAZZもクラシックも満足できる音に仕上がっている、1番目のアンプは楽器等の奥行は感じられなく平面的に横に並ぶ程度が限度である。アンプの違いの影響力の差は大きいと感じた。後はビクターの業務用デジアンプを試してみる事にしたが矢張り石のアンプの限界が感じた。

往年の中高域がリードするSPENDORの雰囲気を色濃く残していたように記憶しています。またかなり奥に引っ込む定位だったのでその面では現行機とは随分と違いを感じると推察します。



現在設置状態は30mmの石板の上にAIRBOW ウェルフロートボードA4を設置しその上にエンクロージャーを置いた。このインシュレーター効果は意外と効果があり音に抜けの良さを感じ、低音もモタチキはなく締まり気味に感じる。特にピアノ演奏等には効果を発揮する様である。

早速筆者の好きな、赤い鳥、Hi-Fi SET時代の楽曲を含めた山本潤子のベスト・アルバムより「翼をください Junko Yamamoto/The Best」のアルバムから海を見ていた午後を聴く透明度の声は実に清々しく聴ける。ユーミンの歌は荒井由美時代が断然好きだ!

現行機の方は左右のスピーカーの中央にコンパクトに音像を描いてきますし、アンダーでディヌ・リパッテのこの時のリサイタルは、本人はもちろん聴衆もみな彼の病気のことを知っているので、異様な緊張感を持って開始されます。J.S.バッハのパルティータ第1番から始めますが、弾き出してすぐはっとさせられます。なんか指がもつれたのではという感じを2度ほど受けました。SP3/1Pで聴きそれがわかったのである。もしかして相当な緊張ともしかして自分自身でもこれが最後ではという思いもあったのか、凡人には想像すらできません。ウエットな音調そのものに大きな違いは無い感じがしますが中高域の扱いが現代的です。
(これはこれで味とも思いますが)混濁感が薄れてSPENDORなりにすっきり鳴らしてくれます。

SpendorSP3/1Pの雰囲気は以前の音色を残し、音は繊細で緻密な感じで、しっとりと落ち着いた趣があります。小編成のクラシックや大人の雰囲気を持った女性ヴォーカルが最適。修復後はとても美しい音を聴かせてくれるスピーカーです。
筆者は初めてこのスピーカーで好きな小野リサの黄昏のビギンを聴いたときは、美しい演奏が、実に細やかに表現されていて聴き惚れてしまいました。実はこれほどチャーミングな小野リサの歌声ははじめてのことでした、
後はピアノ曲が今まで愛用していたLS3/5aと比べSP3/1Pは大変煌びやかな音で、それも一種独特の高音は涼やかである実にバランス良く実にうまい具合に鳴るが、しかし長い間聴く場合は筆者はLS3/5aを選ぶ可能性が高いと思う。

視聴して感じるが、筆者が感じる音はLS3/5aが密閉箱でSP3/1Pはバスレフ型の音質の差は若干バスレフタイプのSP3/1Pの音が元気が良く感じる女性ヴォーガルは色気を感じるのは何故か?筆者の好きな(エラ・フィッツジェラルド)姉さんの歌う何処か一本調子な歌が何故か上手節回しでジャズ音楽の魅力を余す事なく聴こえて、実に良い塩梅に心に広がる、実に独特のアレンジに舌を巻く、この様に感じるのは筆者だけかも知れないが、エラ姉さんの最大の魅力でもある。彼女しか歌えないジャズの歌の様でもある。
この様に音質の違った女性ヴォーガルを聴くと音質の違いが、ハイの伸びは等はどうでも良くなって三人お歌姫の音楽につい聴き惚れる、これがSP3/1Pの素晴らしさなのであろう、英国の音は未だ健在でもある。今後エージング終了が楽しみなスピーカーである。ブラボー!

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